2021/06/06

地テシ:211 演劇集団キャラメルボックス活動再開ってば!

2019年の5月から公演活動を休止していた演劇集団キャラメルボックスさんが活動再開を発表しましたね!

https://caramelbox.com/caramelbox-2021/

2021年の12月に池袋のサンシャイン劇場で復活公演を行うそうです。しかも作品は劇団の代表作である「サンタクロースが歌ってくれた」ですって! 私も含めて、長年作品を見続けてきた人々にとっては感慨深いことでしょう。
劇団として、演劇人として、表現者として、厳しい状況の続く日々ではありますが、このタイミングで復活を決断して下さった勇気と心意気にエールを送りたいと思います。


演劇集団キャラメルボックスさんといえば、作・演出家の成井豊さんを中心に1985年から作品を作り続けている劇団でして、私の知る限り最も純粋で最も真摯な劇団です。
しかも着実に若手を育成している点でも素晴らしい。若手を教育し、果敢な挑戦をさせ、それを年長者が支えていく姿勢には頭が下がります。

私にとっても因縁浅からぬ劇団です。本公演に客演したのは「MIRAGE」「まつさをな」の二本だけですが、関連するプロデュース公演などには何度も出演し、他にも様々な公演で劇団員たちと共演もして参りました。あらかたの劇団員が知り合いです。
中でも印象深いのが、実際に走行する東北新幹線の中で上演された「やまびこ65号、応答せよ!」ですかね。私は犯人リーダー役として呼んで頂きました。
新幹線車内でどうやって演劇を成立させるのか。スタッフもキャストも全員総出でアイデアを出し合い、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら作り上げました。初日前日には不安で不安で全く寝られなかったことを思い出します。ていうか集合が朝早すぎたからでもあるんだけどね。

劇団☆新感線が演劇界で異端であるためには、キャラメルボックスさんのような正統派に頑張って頂かないと困るのですよ。正統がなければ異端にならないからさ。
ですので、活動再開の報告には心が躍りました。また舞台で会える。「僕たちは、いつでもここにいます」が本当になったのです。これはね、ホントに楽しみですよ。見るのも楽しみですが、出るのも楽しみです。また出られたらいいな。

丁度、現在稽古している「りぼん,うまれかわる」の稽古場にはキャラメル劇団員の阿部丈二くんもいるので感慨もひとしおですね。丈二くんとは初共演なのですが、ずっと前から知っている仲なのでなんだか初共演って気がしないんですよね。
こちらの「りぼん,うまれかわる」も楽しみにして頂いて大丈夫です。丈二くんと二人でふざけ廻っていますよ。

http://napposunited.com/reborn/


あ、そうだ。ここで、復活がアナウンスされた当日の、劇団員の西川浩幸さんのnoteも貼っておきましょう。

https://note.com/nishi0704/n/nc26500c7bf6a

おい! あっさりしてるな! 所属劇団が再開したんだぞ! もうちょっと盛り上がれよ! サッカーとかテニスとかヒレカツ定食とかよりも!

まあ、いいでしょう。それが西川くんです。我が永遠のライバルです。



キャラメルさんも復活するのですから我々新感線だって負けていられません。様々な活動をしておりますよ。
この秋には「狐晴明九尾狩」を上演しますし、現在開催中の「新感線動画まつりII」では奇作「五右衛門VS轟天」の配信が始まりました。NETFLIXでは「ツキドクロ」上弦・下弦の配信も始まっております。加入者なら無料でご自宅でご覧頂けますよ。
そして、この春に上演された、大阪公演が途中で中止になった、バカしか出てこない「月影花之丞大逆転」の「J-LOD用英語字幕付きダイジェスト映像」がYouTubeにて公開されております!



月影先生を始めとして濃い人々しか出てこない怪作です。ダイジェストではありますが、古田新太、阿部サダヲ、浜中文一、西野七瀬、そして木野花(敬称略)と劇団員たちが暴れ回るあの怪作が見られるんですよ! タダで! 英語字幕付きで!
濃いな! ああ、濃いな! とか思いながらも、ああ、このセリフを英語にするとこうなるんだ、と冷静になることもできます。見た方も、見られなかった方も、見るつもりもなかった方も、僅か8分でお楽しみ頂けますので、是非!

あと、新感線ではなくヴィレッヂプロデュースですが、いのうえ演出による「浦島さん」のWOWOW放送も間近ですよ。オンエアは6/12(土)の午後4:10から!

https://www.wowow.co.jp/detail/173282?utm_source=twitter_stage&utm_medium=social&utm_campaign=210605_twst_sp_0029&utm_content=spsns

福士蒼汰くん、羽野晶紀さんと私による三人芝居。有名な御伽話である「浦島太郎」を太宰治がリライトし、それを倉持裕さんが脚本にし、いのうえひでのりが演出した、知ってるはずの知らないお話。
理屈臭い亀と捉えどころのない乙姫に翻弄された浦島さんは、竜宮城で何を見て、帰り着いた海岸で何を見たのでしょうか。
こちらも加入者ならばもちろん無料でご覧頂けますよ! お見逃しなく!



再始動する劇団と、新たな方法を模索する劇団と。どちらも歴史の長い劇団ではありますが、それぞれ更なる挑戦をし続けていきたいと思っております。だってほら、せっかくだから楽しい事をしたいじゃないですか! やれるウチはやれることをやっていきましょうよ!