2020/06/07

地テシ:152 私は断捨離ができない の巻

SSP動画まつりも第三週に入って、いよいよ大人の新感線「ラストフラワーズ」です。作・松尾スズキ、演出・いのうえひでのりによる、大人計画と新感線のキャストが同数ずつ+小池栄子さんという豪華な顔ぶれですが、これももちろんディスクになっていないレア映像。とにかく星野源さんの歌声が凄かったなあ。一週間限定ですよ!
私もとりあえず一幕まで見ましたが、話を全く忘れているので普通に楽しんで見てしまいました。とにかくみんなキャラが濃い! 濃すぎる!

さて、以前にも書いた通り、最新のVRギアであるOculus Questで様々なゲームを楽しんでいる私ですが、このマシンはVRゴーグルで視界を覆い、両手に持ったコントローラを動かして操作するので、そこそこ危険を伴います。何しろ周りが見えない中で手を振り回すんですからね。
もちろん、椅子に座ってプレイできる比較的おとなしいゲームもありますが、基本的には2m四方の安全なプレイエリアが推奨されています。いやいや、日本の住宅で2m四方に何も無い空間なんてなかなかありませんよ。
ここで、広大な空間でVRゲームを楽しんでいる、なんとも羨ましい海外の動画も挟んでおきましょう。




しかし、巣ごもり期間が長かった昨今、自宅アクティビティの必要に迫られて、いよいよ私も部屋を片付けて2m四方を確保しましたよ。いや、正確にはちょっと足りないんですけど、まあまあそれっぽい空間はできました。それがどれだけ大変なコトだったか! もうね、モノに溢れた部屋を整理したり捨てたりしてなんとかそこそこ綺麗にしました。まあ、概ね別の部屋に移動させただけなんですけどね。
ただ、確実に捨てているものがあります。それはCDケース!

皆様は「CDを剥く」という行為をご存じでしょうか。いや、私が作った言葉なのでご存じないのも無理はありません。剥くというのは、CDのプラケースをバラして、ディスクとジャケット、裏ジャケット、帯を取り出し、ファイルケースに収めることです。
ジャケットは表面の、いわゆる歌詞カードです。裏ジャケットはCDの乗っているトレイの下にある、バックインレイとも言われる紙。帯はサイドキャップとも言われる背表紙の部分ですね。これらをディスクと共に専用のファイルに収めるのです。

ちょっと判りにくいので写真でご説明足しましょう。


サンプルにしたのはイタリア出身のアシッド・ジャズバンドであるCAMERA SOULの日本デビューアルバム「Dress Code」です。オシャレでグルーヴィーなサウンドが心地よいですよ。
この段階で、私の場合は帯が表ジャケットの部分に挟んでありますね。
その右側にあるのが、タワーレコードで買ったCD用クリアファイル。この後の作業をするのにカッターがあると便利です。

まず、ディスクをファイルに入れます。


そして、ディスクが乗っていたトレーの部分をガバッと手で剥がします。それほど力は要りませんが、慣れるまでは難しいかもしれません。


そして、その下にある裏ジャケットを剥がします。挟んであるだけなので簡単に取り出せますが、その時にカッターで引っかけると楽です。そして裏ジャケットの両端(直角に折れ曲がっている部分)を内側に折り畳みます。
表ジャケットと帯はフタ部分から抜き取ります。


これで、ジャケット、裏ジャケット、帯が取り出せました。


この三枚をまとめて、先ほどのファイルの裏側のポケットに収納します。


はい、これで完成です。
こうすることで、厚さも重さも以前の1/3から1/4になります。

こちらが剥かれたあとのCDケース。


この抜け殻をまとめて捨てるのですが、これがまた重いのなんの! 殻だけでこれほど重いのですから、これでこそ剥いた甲斐があるというのが実感できます。

この作業をしていて、ふと気がつきました。昔のCDって、トレーの部分が不透明(大抵はグレーのプラスチック)で、裏ジャケットの裏面は見えなかったんですが、2000年くらいからはトレーが透明になり、CDを取り外した時に裏ジャケットの裏側が見えるようになっていくんですね。その分、オシャレなデザインになりました。
それと、紙ジャケットって意外と多いんだってコトも。体感的には20枚に1枚が紙ジャケットってカンジです。やたら凝ったデザインの紙ジャケとかもあったりしましてね。紙ジャケは剥けませんので、諦めて別にまとめておきます。

ステイホームの間にコツコツと剥き続け、やっと1000枚が終わりました。正確には判りませんが、多分あと3000枚くらいあります。まあ、今年もまだ半分ありますので、ゆっくりと剥いていきたいと思います。


でね、この作業をしながら思ったのが「私は断捨離ができないんだなあ」ってコトなんです!

近頃は音楽のサブスクリプションサービス(定額制の聞き放題)も充実してきました。聴きたい音楽は大抵Spotifyなどで聴けるんですよ。サブスクにないようなレアなCDは大抵パソコンに取り込んであるんですよ。
なので、今コツコツと剥いているこのCDは、正直な所、もう要らないんです!
もちろん、ジャケットがカッコイイとか、友達に貸せるからとか、所有欲とか、持っておきたい理由は色々と考えられます。それはそうなんですが、ちゃんと断捨離ができる人ならば、CDをわざわざ剥いて保管したりせずに、そのまま丸ごと捨てていると思うんですよね。
だってそれこそが断捨離だから。それができるのが断捨ラーだから。

でもねー、できないんですよね。正直、ジャケットを見てもどんな音楽が入っていたのか全く思い出せないCDとかもたくさんあるんです。ジャケットに見覚えもないしアーティスト名も知らない。なぜこのCDを持っているのか全然思い出せないCDが、それはそれは一杯あるんですよ。
かといって、それを一枚一枚聴いて、要るか要らないかを判定し始めたら4000枚に及ぶCDがいつまでたっても片づきません!

なので断捨離のできない私は、それをせっせと剥いて次々と片付けていきます。もちろん想い出深いCDが出てきたら聴き直したりもするんですが、その聴き直す手段だってSpotifyです。だってCD自体はもう剥かれてファイルに収まって片付けられていますからね。懐かしのアーティストが一枚だけ出したアルバムなんてのも、意外とSpotifyなら見つかったりもするんですよ。

断捨離のできない私の、CD剥きの日々。まずはCDがぎっしり詰まったダンボール箱を部屋の奥から引っ張り出してくるコトから始めましょう。先は長いぜ!



余談ですが、CDを剥かなければ気がつかなかった事実。「ラストフラワーズ」での活躍が思い出される星野源さんのCDですが、彼の大体のCDには剥かなければ気付かない仕掛けが隠されていました。

剥く前


剥いた後!


なにこの不思議な表情!


なんでバナナ?

そんなこんなの断捨離できない日々。皆様には思う存分「ラストフラワーズ」をお楽しみ頂きたいと思います。そして最後に、生田斗真くん、清野菜名さん、末永くお幸せに! もはや戦友同士が結婚してくれたようなもんで嬉しいんですよ!