もうすぐ4月。4月になりますと、新感線関係者の舞台が続々と幕を開けますよ。4/3から橋本じゅん出演の「二都物語」、4/5からいのうえ演出、逆木・仁・インディ・礒野出演のシスカンパニー「今ひとたびの修羅」、4/10からメタル演出、安田・伊藤・南(いずれもお馴染みのアクションメンツ)出演の劇団BRATS「RED KILL」、4/20から河野・加藤出演のWATER BIG BROTHERS「川崎ガリバー」。以上敬称略。
ええと、これで全部だっけ?
こっちも稽古があるから、いつ見に行けるのか、難しいところです。なんとか隙間を見つけて見に行きたいものです。
さて、この春、鉄道関係で日本中に大きな変化が訪れているコトに皆様はお気づきでしょうか? 一般のニュースなどでも取り上げられておりますから、特に関東圏の方なら「ああ、あのことかな」と思い当たることもあるかもしれません。しかし、この3月に三つも大きな変化があったのですからそりゃ大変ですよ。
なかでも、最もインパクトのあった変化はこちらではないでしょうか。
3月16日「東急東横線・副都心線相互直通運転開始」
http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/souchoku/
東横線と言えば、渋谷駅と横浜駅を結ぶ東急のドル箱路線。通勤通学だけでなく観光路線としても優秀です。その東横線が東京メトロ副都心線と直通運転になったのですよ!
そして、東京メトロ側の視点↓
http://pr.enjoytokyo.jp/joint5/
ウチが取り持ってあげているんだよ、という主張です。
要するにですね、コトは単に東横ー副都心だけでなく、それぞれが乗り入れていた他の3線=東武東上線・西武池袋線・みなとみらい線、合わせて5路線が全部直通になったってコトですよ!
つまり、埼玉県の飯能や森林公園から、池袋・新宿三丁目・渋谷を経由して、神奈川県の元町・中華街までが一本になったのです!
しかも、その切り替え工事を深夜から早朝の工事で終えて、運行には支障をきたさなかったってのもスゴイですよねえ。
コレによって、私鉄による埼玉ー神奈川という直通ラインができただけでなく、埼玉方面から渋谷とか神奈川方面から池袋とかに行きたい場合に、山手線に乗り換える必要もなくなったのです! その分、山手線や埼京線が空きます!
良いことずくめの様ですが、もちろん問題点もあります。一番懸念されるのが、あまりに長い路線のどこかでトラブルがあった場合、その影響が全線に及んでしまうこと。つまり飯能のトラブルが横浜の電車遅延を引き起こす場合があるのですね。なんか「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいですが、実際には折り返し運転などで対処すると思われます。
あと、これまで直通運転だった東横線ー東京メトロ日比谷線が直通じゃなくなりました。日比谷線は中目黒駅で折り返します。残念。
3月中旬、丁度中目黒辺りで仕事があったものですから、これ幸いと東横線渋谷駅から中目黒駅まで乗ってみました。
(2013.3.13撮影)
こちらの特徴的な頭端式終着駅である渋谷駅舎も3/15で仕事を終えました。近い将来、この位置にJR埼京線の渋谷駅が引っ越してくるそうです。今まで埼京線渋谷駅は遠かったので便利になることでしょう。
(2013.3.22撮影)
「HELLO!」各文字の太陽が屋根の円弧に合わせてあるのがカワイイ。きめ細かい仕事だ。
ちなみに、4/7まではこの駅舎跡を利用してユニクロのTシャツショップが期間限定で開いているようですよ。
http://ut.uniqlo.com/tyo/a/
そして印象的だったのは、みんなが、それこそみんなが写真を撮っていること。もちろん私も含めてだ。ケータイカメラやコンデジ、一眼とそれぞれですが、やはりなくなるとなれば撮っておきたくなるんですね。
東横線ユーザーにとっては86年間に渡って渋谷駅といえばココ。改装したことはあっても位置は変わらないものだと思っていた駅が移転したんですよ。そりゃ感慨深いでしょう。
沿線住民でなくても、この頭端式渋谷駅を一度でも利用したことがある人にとっては印象深いはず。櫛刃になっている各ホームの先端(代官山駅側)ではそれぞれ数人の鉄道ファンがカメラを持って撮りまくっていました。そして警備員さんも大勢。途中で通過する代官山駅ホームにも多くのファンと警備員がおり、その熱意に驚かされます。数日前でもこれだったのですから、当日はもっと大変だったことでしょう。
そして、同じく関東圏鉄道のもう一つの大きな変化がこちら。
3月23日「小田急線 東北沢駅ー世田谷代田駅間 地下化」
http://www.odakyu.jp/release/underground-stations/
昨年夏には京王線調布駅近辺が地下化され、多くのいわゆる「開かずの踏切」が解消されました。最近は鉄道がどんどん高架または地下化され、踏切が減少する傾向にありますね。
劇場が多く、小劇場のメッカともいわれる下北沢駅近辺にも開かずの踏切が多く、時間に余裕があるからと不用意に近所を散策などしていると踏切に引っかかって、開演時間ギリギリになっちゃったりするのね。覚えがありますか? 覚えがありますね。
で、その下北沢駅と前後一駅ずつ(と、その先の少々の線路)が地下化され、これによって9つの踏切がなくなりました。まだあるけど。撤去されてはいないけど。とりあえずこれらの踏切が降りることはなくなったワケです。
こちらの切り替え工事も僅か一晩で終えたのですからたいしたものです。
工事はまだ続いており、同区間にもう一本トンネルを掘って複々線にする予定だそうですが、とりあえず一段落でしょう。
そしてまた、3月下旬に下北沢に用事があったものですから、これ幸いと小田急線で下北沢駅に行ってみました。
(2013.3.22撮影)
お、これは地下化される前日、つまり地上駅時代の最後の日ってワケですね。こちらもやはりみんなが写真を撮っていました。
そして、高架になっている改札も使われなくなってしまうのだなあ。
(2013.3.22撮影)
とか思っていたら、後日行ってみましたら北口南口連絡通路としてはまだ使われていたのでした。そりゃそうか。あと、京王井の頭線の出口も一部変更になっています。乗換にも時間が掛かるようになったのでご注意を。
後日撮影した、もう使われなくなって人っ子一人おらず寂れた感じの地上ホーム。
(2013.3.27撮影)
夜のこの時間ならいつも人で溢れていたのに、なんとも奇妙な感覚です。小田急地上線を跨ぐ陸橋から撮ったのですが、最終日にはここでも多くの人がカメラを構えておりました。
さて、三つ目の変化は全国的です。その割にはなんかひっそりとした変化なのですが、実は大きな変化なのです。それはこちら。
3月23日「交通系ICカードの全国相互利用が可能に」
http://www.tetsudo.com/event/7384/
これは、Suicaなど全国で利用されている10種類の交通系ICカードが相互利用できるようになったってコト。例えば、関西のICOCAエリアで関東のPASMOが使えるようになったり、名古屋のmanacaエリアで九州のSUGOCAが使えるようになったんですよ。
これはスゴイコトなんですが、今ひとつピンときていません。それはまだ体感していないから。しかし、旅公演で色んな土地に行く私にとっては嬉しい変化なのです。今までは旅先で磁気式プリペイドカードや切符を買っていたのですから、それがSuica一枚で済むんです。鉄道だけでなくバスでも利用でき、電子マネー機能もそのまま使えます。こりゃ便利!
ええと、使えるカードとかエリアとかはそれぞれ調べて頂きたいのですが、注意点がいくつか。
まず、それぞれのエリアを跨いでは使用できません。JR在来線を利用して長旅する時はご注意を。
それと、関西のPiTaPaカードの場合は注意が必要です。PiTaPaはクレジットカードによる後払いシステムなので、他エリアで使う場合はそれとは別にあらかじめカードにチャージをしておく必要があります。また、PiTaPaだけは電子マネー機能が他エリアでは使えません。
また、PiTaPaエリアにはこの相互利用サービスの対象外となる交通が多いコトにも注意が必要です(他エリアカードユーザーの場合)。山陽電車とか能勢電とか阪急バスとか、意外とメジャーな交通が対象外なんですね。私も注意しなくては。
あと、「他エリア」ってパエリアっぽいよね。だからどうした。
このように、今回の変化は全国規模で相当に大きな変化なのですが、これがまた実際に使ってみないとその便利さが実感できませんので、今度旅をした時に体感したいと思います。
なお、各カードに「イ」と「カ」という文字が多いのは、ICカードが故に「I」と「C」と「カードのカ」いう文字を織り込みたいからなんですね。お手持ちのカードをご覧頂ければ、「IC」の部分だけ色が違ったりしますよ。違うのもあるけどね。
以上、この春の鉄道系変化。もちろん3/16には毎年恒例・春のダイヤ改正が全国的に行われて色々と変化もしておりましたが、地下化とかカード対応とか、ハードウェア方面の大きな変化が重なるのは珍しいですね。
なんかこう書くと完全なる鉄ちゃんぽくなってしまいますが、私は鉄道ファンというよりも、鉄道・駅と地形と街作りの関係性のファンなのであって、車両にはあんまり興味はないんですよ。最近、その観点に立った面白い書籍も読みましたので、それについても近々書きたいと思います。
と、最後に言い訳じみたコトを言いながら、長くなりましたご報告を終えたいと思います。ではでは。