2020/08/09

地テシ:163 「Ghost of Tsushima」の巻 前編

前回ご報告致しました、今年10月に上演&配信が決定したヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style「浦島さん」「カチカチ山」ですが、原作となるのは太宰治の「お伽草子」です。皆さんご存じのいわゆる昔話とはひと味もふた味も違います。しかもそれを倉持裕さんと青木豪さんに翻案して頂くのですから、相当に違ったモノになると思われます。どんなモノになるのかは是非客席(もしくはご自宅のPC)でご確認下さい。東京公演だけではありますが、今作は全ステージオンライン配信がございますので日本全国(どころか全世界)でご覧頂けますよ!
それと、たくさんの方に見て頂きました「まこトラベル」ですが、現在第二回を作成中です。もっと多くの方に見て頂けるようにもう一度貼っておきましょう。



さて、そんな私が毎日チマチマとプレイしているゲームが「Ghost of Tsushima」です。大変注目度が高く、前評判もよく、そして実際に売り上げも評判も良いこの作品。もちろん私もダウンロードデラックス版を予約して買いましたよ。黒澤映画を超リスペクトした、剣戟アクションのオープンワールドゲームで、しかも製作したのは私も大好きな「inFAMOUS」シリーズを作ったSucker Punchというメーカーなのですから、買わないワケがない!



オープンワールド? ええと、ゲームに詳しくない方にザックリと説明致しますと、オープンワールドというのは近年のゲーム業界で名作が連発されているシステムでして、広大なエリアを自由に移動しながら、自由気ままなスタイルで、自由な順番でストーリーを進めて良いという、まことに自由なゲームです。

これだけ自由なのですから、いきなりクソ強い敵が闊歩しているエリアにも行けるけど、だからといって行っても勝てるワケはないので、ソコは上手いこと誘導してくれるワケです。メインのストーリーを辿るミッションと、膨大な数のサブクエストが用意されており、スタート地点近辺から順番に進めていくといい感じで自分が強くなっていくように作られております。しかし、サブクエストを無視してメインミッションだけを進めることもでき、相当に手強いですが最短クリアを目指したりもできるのです。そのあたりが自由という由縁です。
とはいえ、次のミッションを進めるために広大なフィールドを進んでいると、野良の敵がいたり、能力開放クエストが発生したり、村人からサブクエストを依頼されたり、もうとにかく様々なイベントが次々に発生するので、飽きることなく広い世界を満喫できるのがオープンワールドの特徴です。

また、オープンワールドのゲームでは善悪どちらの立場にもなれるというパターンも多いですね。権力者側について反乱者を討伐しても良いし、反乱軍について権力者を制圧しても良い。どちらにもつかず、ただただ戦場を引っかき回しても良いし、闘わずにひたすら魚釣りとかタクシー運転手をしていても良いなんてゲームもあります。ま、ストーリーは進まなくなっちゃいますけども。
「inFAMOUS」ではカルマ値というパラメーターが導入されていて、敵の兵士を殺すか殺さずに拘束するか、市民を無視するか命を助けるかでカルマ値が変わり、ストーリーにも影響するという設定でした。



で、「Ghost of Tsushima」ではどうか。パラメーターとしては設定されていないのですが、「武士らしく闘う」か「冥人(くろうど)として闘う」かという選択が求められます。選択といっても0-100ではなく、適度に混ぜながら闘えるのですが、要するに「正々堂々と正面から闘う」スタイルと「暗殺を狙って隠れて闘う」スタイルのどちらを多くするか、の配分が求められるのです。
それによってストーリーが分岐するというコトは無さそうです、今のところ。ただ、プレイヤーの気の持ち方の変化は発生します。対馬の武士が全滅した中、武士らしく闘うか隠れて闘うかという気持ちの部分を問われるのです。
どちらのスタイルにしてもメリットとリスクがあります。対馬で唯一生き残った武士として葛藤する主人公がどう闘っていくかを選べるのが面白いトコロですね。

と、オープンワールドゲームの解説から軽く「Ghost of Tsushima」に言及したところで長くなってしまいました。内容については次回! 取り急ぎ、チャンバラファンは絶対に買った方がいいですぜ!



2020/08/04

地テシ:162 「浦カチ」と「神州無頼街」やるよ! の巻

うわあ! 忘れてた! 今日が告知の日でしたね! もう昨日だけど! 何の? コレの!

ヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style「浦島さん」「カチカチ山」上演決定!

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎「神州無頼街」2022年春 開催決定!

先日のWOWOW「劇場の灯を消すな!」の中でも皆が言っておりました通り、劇場でナマの演劇を上演したいというのが我々演劇人の願いです。実際に、このような厳しい状況の中、様々な演劇団体が工夫を凝らして公演を行っております。
しかし、自分が舞台に立てるのはまだしばらく先だなあと思っておりました。が! この企画によって、その願いが現実のものとなりそうです。

「神州無頼街」の話はともかく、「浦カチ」に至ってはホントに割と最近になって聞いた話ですので、ちょっと半信半疑でしたが、公式発表されると中々に緊張しますね。もちろん、どちらの企画も長期間に渡る制作部の地道な努力が結実した結果でもあります。本当にありがとうございます。

それぞれリンクを見て頂ければ詳細が判りますが、「浦カチ」は太宰治の「お伽草子」を元に、倉持裕さんと青木豪さんという信頼のブランドの劇作家さんに翻案して頂いた作品です。「浦島さん」には福士蒼汰さん、羽野晶紀さん、そして私が出演、「カチカチ山」には宮野真守さんと井上小百合さんが出演。もちろん演出はいのうえひでのりです。みんな知り合いというのが心強い。
こちらは客席数を減らしての劇場上演に加えて、全ステージオンライン配信もあります。しかも劇場は夏秋公演を予定していた東京建物Brillia HALLなんですからテンションも上がるってもんでしょ!
「神州無頼街」は今年の夏秋公演として予定されていた演目を、二年後の2022年に延期開演することが決定致しました。数多くのキャスト・スタッフのスケジュールをすりあわせるのに苦労したとは思いますが、延期とはいえ上演できることが決まったのは本当に嬉しい限りです。
ツキドクロの上弦と下弦のそれぞれを背負って立ったお二人が「同時に同じ板の上に立つ」のはしばらく先になりますが、それまで楽しみにお待ち頂きますようお願い致します。


7月にも様々な企画が公表されましたが、この8月には他にも色々とお知らせできる事柄が用意されております。なにかしらのワクワクをお届けできればそれに勝る嬉しさはありません。どうぞお楽しみに!





2020/08/02

地テシ:161 サンシャイン劇場の思い出 の巻

本日、8/1にWOWOWさんの連続企画「劇場の灯を消すな!」の第二弾である劇団☆新感線×サンシャイン劇場編がオンエアされましたね。私の「勝手に劇場案内」はともかく、放談や座談会や進行役の中谷保坂、そして素晴らしい朗読劇など、懐かしの劇場で語られる多くの言葉が想い出深く、感慨深いものがありました。ちなみに、見逃した方には9/23に再放送がありますし、WOWOWメンバーズオンデマンドならいつでも見られますよ!
「勝手に劇場案内」では割と行き当たりばったりで喋っているので、やたらと噛みまくっているのはどうかご容赦下さい。なにしろ人前で喋るのも久しぶりでしたんでね。

舞台となったサンシャイン劇場には本当に様々な思い出があります。近年、一作品あたりのステージ数が増えているのでステージ数では判りませんが、作品数ならば一番数多く立った劇場だと思います。新感線だけでなく、キャラメルボックス関係などでも何度もお世話になりました。初めてサンシャイン劇場の舞台に立たせて頂いたのは1991年の「仮名絵本西遊記」ですから、もう30年近いつきあいになります。

「劇場の灯を消すな!」の中でも色んな人による様々な思い出が語られていましたが、まだまだ語られていないエピソードがあるんですね。要するに、どうでもよいけど忘れられない思い出がたくさんあるんですよ。

かつては東京宿泊を取ってもらえなかった時代がありまして、友人宅などに分宿していたのですが、サンシャイン劇場に出られるようになった頃からウィークリーマンションを取ってもらえるようになりました。高田馬場駅近辺に大きなウィークリーマンションがあり、そこを定宿のようにしていましたね。毎日、高田馬場駅と池袋駅の往復です。
予算の関係で一人一部屋というワケにもいかず、二人で一部屋でした。ルームメイトは右近健一くんだったり乾肇くんだったりしましたが、劇場で出たお弁当の余りをもらって帰って、宿で食べたりしておりました。
誰かの部屋に集まって酒を飲んだり、「男の料理大会」なんてイベントが開かれたり、つい騒ぎすぎてしまってとなりの部屋からカベを叩かれたり。今思えば、遅れてきた青春みたいな感じだったのかもしれません。

我々が高田馬場を定宿にしたコトをキッカケに、関西の劇団の多くが東京に行く際には高田馬場を選ぶようになり、東京なのに関西の演劇人にバッタリ会ったりして、そのまま部屋で飲み会をするなんてこともありました。そこでは様々な人間模様が繰り広げられておりました。
詳しくは掛けませんが、餃子パーティーでボヤ騒ぎ事件とか、こちら七曲署事件とか、廊下占有事件とか、ベランダ経由移動事件とか、声を高田馬場に置き忘れてきた事件とか。ああ、これではサンシャインの思い出ではなく高田馬場の思い出になってしまいますね。

サンシャイン劇場はサンシャインシティという大型複合施設の中にあるのですが、一時期日本で最も高かったビル「サンシャイン60」や水族館や博物館、商業施設ALTAやALPAもありました。
当時、サンシャインシティ内に「美濃屋 文右衛門」という蕎麦屋が二軒あり、そこの「重ねあい鴨そば」がとても美味しかったのですよ。合鴨の風味の強い暖かいつけだれで食べる蕎麦が大人気でした。ある時の公演終了後、打ち上げまでの間に文右衛門で大食い大会が開かれたことがありました。重ねあい鴨そばを何枚食べられるかというイベントです。主催の古田くんが早々に脱落して全員の蕎麦代を払うことになったり、優勝したタイソン大屋くんが賞金をゲットしたり。なんともおおらかな時代でした。

また、サンシャインシティの敷地は元・巣鴨拘置所(巣鴨プリズン)でもありましてして、所内に処刑場があり、多くの戦争犯罪者が処刑された場所でもあります。当時、手伝いで出演してくれていた若い子が霊感が強くて、地下の商業施設を歩いていた時に「今、旧陸軍兵士とすれ違いましたよ」と言ったのは本気だったのか冗談だったのか。

今回、収録のために久しぶりにサンシャイン劇場の舞台に立ってみて、もちろん懐かしさはあるのですが、それと同時に新鮮さも感じるという、なんだか妙な気持ちになりました。「劇場感」が新鮮だったのです。「劇場」というものから思った以上に長く離れていたからかもしれません。
WOWOWさんの今回の企画「劇場の灯を消すな!」の通り、演劇というものは劇場で上演されてこそ最大の魅力を発揮します。なんとかして、皆様にまた劇場に足を運んで頂けますように努力をして参ります。
またいつか、劇場で皆様のお目に掛かれることを楽しみに、日々精進して参りたいと思います。それまで皆様もどうぞお健やかに。