2012/01/25

青春漂流記

先日、劇団鹿殺し「青春漂流記」を見てきました。
例によって鹿殺しらしい、若さ溢れる勢いのある舞台でした。

が、今回はいつもよりも洗練されたような印象がありました。
場面転換とか話の流れがスッキリしていて、
今までよりもこなれた感じを受けたんですよ。
これが成長ってコトなのではないでしょうか。
毒っけが少ないとも思いますが、
こういうストレートな時があっても良いのではないでしょうか。
絵的にも美しい見せ方ですし、展開もスッキリしていました。
すんません、
なんか偉そうな言い方ですが、ここ何作も見ている先輩として、
若手が育ってきている嬉しさからの発言だと思って下さい。

今作には聖子さんや仁さんなどの新感線組が初出演している上に、
廣川さんや谷山さんなどの常連組も劇団員も大活躍で、
ベテランと若手が上手く噛み合っていたように思います。
聖子さんはもちろん話の中心で大活躍だったのですが、
個人的には廣川さんの「ジョージさん」が素敵でした。

これからもドンドン公演を打って頑張って欲しい劇団です。
今週いっぱい、紀伊國屋劇場にて公演ですよ。

と、これだけ誉めておいてなんですが、
見るまでタイトルが「青春放浪記」だと思っていました。
すんませ〜ん。

2012/01/20

スパマロット

先日、赤坂ACTシアターにて上演中の「スパマロット」を見に行ってきました。
もうすぐ50歳だと言うのに、池田成志先輩が
なんか全力で馬鹿をやっている姿に感銘し、
自分ももっともっと頑張らなければと思った次第です。
個人的にも大変面白く観劇いたしました。

ご存じの方はご存じだと思いますが、
そしてご存じで無い方はご存じではないと思いますが、
この作品はモンティ・パイソンの映画「ホーリー・グレイル」を
ミュージカル化した作品の日本語版です。
ブロードウェイで上演され、トニー賞まで獲った作品ですが、
やはり原作映画を知っている方が楽しめます。
ていうか、やはり原作ファンに向けて作っているように感じられます。

先日観劇した「ロッキー・ホラー・ショー」もそうなのですが、
やはり原作映画を知っている方が楽しめるような気がするんですよ。
「ロッキー」にはロンドンオリジナルミュージカルがあり、
「スパマロット」にもブロードウェイミュージカルがありますが、
とりあえず映画版が好きかどうかが好き嫌いの分け目になりそうです。

もちろん、作る側としては初めてその作品に触れる方にも
できる限り判りやすいように、楽しめるようには作るのですが、
やはり原作を知っている方が楽しめるようになっちゃうんですよね。
原作ありの舞台にはそういう難しさがついて回ります。
良い悪いではなく、そういう宿命を背負ってしまうのです。

原作付きの作品といえば、現在私が出演中の舞台
「十一ぴきのネコ」も馬場のぼるさんの絵本が原作です。
その作品を井上ひさし先生が大胆に脚色して、
大筋だけは同じだけど、かなり色合いの違う作品に仕上げた戯曲です。
こちらは、逆に原作絵本を知っている方には戸惑いがあるかもしれません。
なにしろ大胆に脚色されておりますので。
でも、そういう方にも楽しんで頂けるようになっていると思います。
ミュージカルではありますが、あまりミュージカルっぽくはありません。
ミュージカルが苦手な私が言うのですから確かです。

さすがに土日はほぼ満席のようですが、
平日ならまだまだお席があるようですので、
気になる方は是非ご来場下さい。
二月には山形公演、大阪公演もありますよ。

2012/01/12

十一ぴきのネコ

ええと、新年も明けまして、私は新年早々舞台に立っています。
紀伊國屋サザンシアターにて上演中の「十一ぴきのネコ」!
無事に初日も開きまして、開きましておめでとうございます。

平均年齢40台のおじさん達がにゃあにゃあ言う舞台。
しかもミュージカル。
なんとか無事に千秋楽まで突っ走りたいと思います。
全員がほとんど出突っ張りなので、結構辛いです。
が、始まったらノンストップなので
むしろ覚悟を決めて臨めます。
歌ったり踊ったり喋ったり、
なんかおじさん達が頑張る舞台ですよ。
新年一発目の舞台としてご覧頂きたいと思います。
腰も痛いですけど頑張りますよ!

2012/01/09

テシタル地上派 020 アイガーデンエアの巻

改めまして、明けましておめでとうございます。年明け早々、世間的には三連休だったりしますが、私は「十一ぴきのネコ」の舞台稽古中ですよ。
そんな新年、こんなニュースが流れていましたね。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120104/trd12010419090014-n1.htm

JR山手線に40年ぶりの新駅が誕生するかも?ってニュースです。ほぼ確定した話のようですので、意外と近いうちに実現するのではないでしょうか。要するに、古くから使われている車両基地を再整備して、ソコに新たなオフィス街やらショッピングモールとかを作り、ソコに人を集めるために駅を作りましょう、ってコトです。宇都宮線やら常磐線やらを上野終点から東京終点にし、ついでに東海道線とかにも接続して南北縦貫線にすれば車両基地が不要になり、その分土地が余ってくるらしいです。経済的にも相当活性化が見込まれる話ですから、新年早々景気のいい話ですね。

旧国鉄、現JRが所有土地を再開発するなんてのは昔からよくある話でして、特に国鉄からJRになってから活発になりました。なかでもJR貨物は鉄道輸送よりもトラック輸送が主になった近年、赤字解消のために貨物駅の再開発に余念がありません。
昨年末の東京散歩中、行ってみたかった千代田区ってのもその一つです。ていうか行きました。

JR中央線の飯田橋駅と水道橋駅の間に、かつて「飯田町駅」という駅がありました。飯田橋駅じゃないよ、飯田町駅だよ。現中央線の前身である甲武鉄道が中央線のターミナルとして明治28年に建設した駅です。明治38年には中野ー飯田町間で電車運転も始まったという由緒正しき駅です。
その後、中央線が東京駅まで延びて旅客営業が本格化した後、貨物駅となって平成11年に廃止されるまで使用されました。平成11年ですよ。わずか13年前までひっそりと営業されていたんですよ。ついこの前ですね。意外でしょ。ついこの前まで飯田町駅というのが存在していたんですよ。
そして現在ではその駅舎、駅構内はアイガーデンエアという、オフィス・ショッピング・レジデンツ複合施設として再開発されています。



いまでもその名残が中央線に残されていて、保線車両用の短い線路がにょろっと延びています。

大きな地図で見る
これは中央線や総武線からも見られますので、今度乗った時にでも見てみて下さい。飯田橋駅のちょっと水道橋駅よりの南側を見ていればチラッと見ることができます。

で、ここに貨物駅があった記念として、アイガーデンエア敷地内には地面に線路が埋め込まれています。



知らない人にはただのオシャレロードにしか見えないと思いますが、一応線路です。ただし、この場所ドンピシャに線路が走っていたわけではありませんけどね。モニュメントとして残っているだけです。
そんなアイガーデンエアエリアの地図がこちらなのですが、



古地図と照らし合わせると、アイガーデンテラスやアイガーデンタワーの連結ビルはもちろん、その南(右側)の四つのオフィスビルあたりまでが飯田町貨物駅だったようです。で、その横の高速道路下を流れているのが日本橋川。つまり、かつては八王子方面から運ばれてきた石灰やパルプをこの飯田町貨物駅から日本橋川の船運で運んでいたようなのです。東京は水運の街だったことが判りますね。

ちなみに、この辺りは江戸時代、讃岐高松藩の上屋敷だったそうで、再開発に当たって発掘された遺跡等の写真が日本橋川沿いに展示されていました。




このように、かつての国鉄敷地は色々と再開発されてきたのです。汐留エリアなどもそうですね。かつての新橋駅、後の汐留貨物駅跡です。
意外と東京のど真ん中にたくさんの貨物駅があったんですね。渋谷貨物駅跡は現在の渋谷駅埼京線ホームです。だからちょっと離れているんですね。
そして、新宿駅にもかつて新宿貨物駅という貨物駅がありました。そして平成になって再開発され、現在はタカシマヤタイムズスクエアなどが建ち並んでいます。新宿駅のすぐ側にこんな広大な再開発用土地があったなんて不思議な話ですが、貨物駅の跡だったんですね。なるほど〜。そして、そのエリアの南端には紀伊國屋書店新宿南店があります。

そんな紀伊國屋書店新宿南店の7階にあります紀伊國屋サザンシアターにてまもなく上演されますのが「十一ぴきのネコ」!中年男たちばかりが繰り広げる冒険物語。ミュージカル風ですので歌も多いですが、普通の舞台としても見られます。1/10から31まで!
あと、客席に降りる回数も多いですので、中々に臨場感溢れる楽しい作品になると思います。若干枚ではありますが、毎日当日券もでる予定だそうですので、新年一発目の観劇スケジュールに組み込んで頂けましたら幸いです。にゃあにゃあ言いますよ!

2012/01/01

2012ね〜ん!

新年明けましておめでとうございます。
いよいよ2012年がやってまいりました。
昨年には実に色々なことが起こりましたので、なんだか凄く長く感じられました。

昨年の今頃は劇団鹿殺し「僕を愛ちて。」の稽古中でした。
ちなみに、ナイロン100℃の廣川三憲さんは去年も今年もまったく同じようなスケジュールで動いていらっしゃいますよ。
鹿殺し「青春放浪記」 の稽古ですね。二年続けて年末年始を鹿殺しでお過ごしです。
頑張って!寒さに負けるな!

その「青春放浪記」には新感線近辺から高田聖子さんと村木仁さんが参加しています。
東京公演は1月下旬、大阪公演は2月中旬です。
是非見に行ってあげて下さい。


先日、廣川さんとお会いしたのですが、まさかあの「僕愛」がわずか一年前とは思えない、なんてコトを話しました。
その後は「港町純情オセロ」、「クラウド-CLOUD-」、「髑髏城の七人」と、昨年は合わせて四本の舞台に出たのですが、気分的には「四本しか出てないのか!?」みたいな感じです。もっとやっていたような気分なんだがなあ。


さて、そんな2012年。今年こそは良い年にしたいですね。
とか言っているそばから東日本には元旦から大きな地震が起こったりして、どうにも不安はつきまといますが、負けずに行きましょう。
今年はまず「十一ぴきのネコ」から始まります。
http://hpot.jp/11neko/
いい歳こいた大人の男たちがほとんど出突っ張りでお送りする、なんかミュージカルっぽい舞台です。
どうぞお楽しみに!
そして今年もよろしくお願いします!