2021/02/07

地テシ:192 ダイラブまで一週間! の巻

悪い芝居「今日もしんでるあいしてる」の初日が一週間後に迫りました。私にとって今年最初の舞台です。緊急事態宣言が延長されている昨今でも演劇ができるのは幸せなことです。ちなみに夜公演でも20時頃には終演する予定です。感染拡大対策も万全に行いますので、よろしければ本多劇場にお越し下さいませ。悪い芝居さんにとっては初の本多劇場公演でもありますよ。


 
「今日もしんでるあいしてる」略して「ダイラブ」は、ええと何故そう略されるのかは作品を観て頂ければ判るのですが、ある特殊なウイルスが蔓延した当時とその数十年後を描いた、なんとも不思議な人々と不思議な愛に満ちあふれた作品です。
暑苦しいとさえ思えるような熱い人々も、妙に達観したような冷めた人々も、そんな人々に振り回される人々も、なんだかもう可笑しな人々がたくさん登場します。そんな人々のうねりが溢れ出てくるような作品になっております。

そんな個性的な人々がたくさん登場するのですが、参加している人々も個性的です。悪い芝居の劇団員さんたちはもちろん、多彩なゲスト陣がまた個性的なんです。
勢いのある劇団・柿喰う客の牧田哲也さん、モデルの文目ゆかりさん、蜷川幸雄さんの薫陶を受けた内田健司さん、伝説の盛り上げ師・アイアムアイのキムアスさんと井上メテオさん。
愚直な役柄が似合う牧田さんと、さすがの表現力が光る内田さんのお二人は安定感もあって舞台を牽引しています。牧田さんは出番もセリフも多くて大変だと思うのですが、絶大な熱量と繊細な演技で惹きつけます。内田さんは、なんていうんでしょうか、ええと、クセモノ感。妙にフラットだったり静かに炎が燃えていたり。ただ者ではない感が凄いんですよ。

しかし、驚きなのが初舞台のはずの文目さん、キムアスさん、メテオさんのお三方。初舞台とは思えぬ存在感と、初舞台ならではの新鮮さの両方を感じさせる見事さです。
初舞台とは行っても、演劇の現場が初めてなだけで、普段から人前に立つことを生業とされている方々ですから、勘どころというかツボを押さえられるのだと思います。なんていうか、こちらも負けていられないという気持ちをかき立てられる存在なのです。

劇団員の方々も(今回はスタッフとして関わっておられる方々も含めて)難題を要求する山崎彬さんの演出に食らいついて行っているトコロが頼もしい。いやあ、自分が若かった頃のコトを思い出したりするトコロも、この作品のテーマとも重なったりして刺激を受け続けております。

なんだか熱いとか不思議とか愛とか色んなキーワードを書きましたが、堅苦しいところも難しいコトもありません。いや、あるかもしれないけど、可笑しな人々に笑いながら気がついたら愛の深さを感じられるような、そんな作品になりそうです。通し稽古も始まりました。もっともっと面白い作品になると思いますので、よろしければどうぞ本多劇場にお越し下さいませ。
あ、劇場にお越しになれない方でも配信でお楽しみ頂けます。しかも配信用特別撮影版です。皆さまのおうちへ、悪い芝居の作品をお届けします。どうぞお楽しみに!