2013/01/18

少人数掌品

なかなか更新できませんですんません、粟根まことです。
いろいろコンテンツは準備しているのですが、あまり書き進めませんでして。
「ZIPANG PUNK」は順調に上演中ですよ!

さて、そんな公演の真っ最中ですが、休演日にはお芝居とか見に行っていますよ。
例えば「音のいない世界で」。
新国立劇場小劇場にて上演されている四人芝居です。
作・演出は長塚圭史さん。一時間半ほどの愛らしい掌品です。

貧しい夫婦。盗まれた蓄音機。鳴かない小鳥。音のしないドア。管楽器と弦楽器の戦争。使い道の判らない指揮棒。そして、所々に散らばっている音。音。音。

近藤良平さん、首藤康之さんという身体を使うスペシャリストと、松たか子さんという変幻自在の女優兼歌手、そしてやたらに手足が長い長塚圭史さんという個性的な四人が織りなす、音を探す旅。

公演は1/20までなのでもし間に合えば、ぜひ。
この後、山形、仙台、北上公演もありますよ。


例えば「三人獅子舞」。
リリパット・アーミーIIなどへの客演でお馴染みの、剛速球を投げる(比喩ではなく、実際にそうなのです)コトでお馴染みの(お馴染みではないですが、実際にそうなのです)女優・中道裕子さんがリーダーとなって立ち上げた新劇団「ナカミチ円陣」の旗揚げ公演です。
下北沢のシアター711で上演中の五人芝居です。
作・演出は福田転球さん。こちらも一時間半ほどの掌品です。

三人で行う獅子舞。インフルエンザ。ねんざ。めばちこ。田舎の演芸会。人間の嫌な面。人間の勝手な面。そして、人間の素敵な面。愛すべき人々が織りなす爆笑と困惑の渦。

福田転球さんといえば主催する転球劇場でのエチュードによる作劇が印象的ですが、今回はかなり細かく台本で指定されているそうです。しかし、まるでアドリブの連続のような自由さ。手練れの俳優陣が計算された笑いとひずみを構成していきます。

こちらも1/20まで。小さな劇場ですが、やたらと座り心地の良い椅子で、ただ面白いだけではないコメディをご覧頂きたいと思います。


我々が四時間近い舞台をやっているのに恐縮ですが、短い芝居っていいよね。なんかこう、ギュッと濃縮されていて。いや、短い芝居、長い芝居、それぞれに良さがあるんですが。
まあ、そんなこんなで、今年も観劇の多くなりそうな予感です。