2020/07/26

地テシ:160 「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」 の巻

7月下旬ともなりますと様々な情報が公開されていきますね。まずはWOWOWさんの連続企画「劇場の灯を消すな!」の第二弾である劇団☆新感線×サンシャイン劇場編が8/1にオンエアされます。サンシャイン劇場を舞台として(いや、もともと舞台なのですが)対談、座談会、朗読劇などで構成されます。私は「勝手に劇場案内」として、勝手に劇場を案内致しますよ。
そして、SSP企画として劇団40周年記念Tシャツや記念リラックスパンツも発売されます。そして何故だかバンソウコウも発売されますよ。私もデザインに参加しておりますので、気になる方はこちらを覗いてみて下さいね。
更に! 「偽義経冥界歌」のゲキ×シネ上映も発表されましたね。時期はまだ未定ですが、見て頂けなかった方も多い令和版偽義経がスクリーンで蘇ります。現在上映中の「けむりの軍団」共々よろしくお願い致します。

さて、前回はPS4「Journey to the Savage Planet」というゲームをお薦め致しましたね。小粒ながらキモカワイくて手頃なアクションアドベンチャーなんです。なんですが、実を言うと終盤に来て止まっております。それはもちろん「Ghost of Tsushima」に夢中だからです。
私が大好きな「inFAMOUS」というゲームを作っているSucker Punchというデベロッパーが作った、元寇をテーマとした対馬が舞台のオープンワールド剣戟アクションです。海外ゲームとは思えないほど和風な作りとクールで爽快なアクションが印象的な話題作です。こちらについても近々書きたいと思います。

さて、そちらではなくて、本日ご紹介したいのは昨年11月に発売された「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」です。Star Warsをテーマにした、しかし銃撃戦や空中戦はなく、あくまでライトセーバーとフォースに限ったストイックなアクションアドベンチャーです。
半年以上前の作品をオススメされても困るでしょうが、ずっと原稿を書きかけたまま止まっていたので仕方がありません。



時系列としては EP3とEP4の間。「銀河帝国の独裁の下、残されたジェダイたちは隠れて生きていた。主人公は若きジェダイで、存在がバレたために帝国軍に追われて逃げながらもジェダイを探す旅に出る」というストーリー。未熟な弟子という設定なので、ストーリーを進めるごとにジェダイの技を覚えて、徐々に強くなるというのが判りやすい。
ライトセーバーによるアクションが中心である為に、敵の攻撃をはじき返したりジャストで防御して隙を狙ったり、中々歯ごたえはあるが決まると爽快な剣戟アクションが楽しい。また、敵のブラスターをはじき返してダメージを与えたり、フォースを使って吹き飛ばしたり引き寄せたりすることができるのもスター・ウォーズらしさが出ていて好感触です。

しかし、それよりも楽しかったのが探索要素。いくつかの個性豊かな惑星を巡りながらストーリーを進めていくのですが、その至る所に隠し通路と隠しアイテムが仕込まれています。もちろん、それらを見つけると主人公が強くなるので必死に探すのですが、それがまた楽しいんです。
本作ではホログラム風のマップがいつでも見られるのですが、マップに一工夫ありまして、「先に進めるエリア」と「行けるけどまだ行っていない扉」と「今の装備ではまだ行けない扉」が色分けされて見るコトができるのです。
コレによって、今はこちらに進んだ方が良いなとか、装備を調えてからあっちに行こうとか、冒険の段取りが組みやすいのです。また、それによって以前の惑星に戻る必要性も出てくるのです。

私はこういった探索系のオープンワールドが大好きでして、マップを埋めるとか、隠しアイテムを全て見つけるとか、そういうプレイが大好きなのです。
でね、この手のゲームではマップを全て巡ったり、隠しアイテムを全て見つけたりするとトロフィーという称号がもらえるのですが、意外とそういうのに執着しないプレイヤーもいるのね。
トロフィーの取得率については全世界のプレイヤーの合計が見られるのですが、この7月末でのデータでは、ストーリーをクリアした人が50.6%です。ゲームを始めた人がみんな必ずラストまでプレイするとは限りません。ちなみに、序盤のイベントまで進めた人は97.0%いるので、プレイしようという意思はあるようです。まあね、私も序盤でやめてしまったゲームはやまほどありますから、それを否定する気持ちはありません。

しかし、やり込み要素というか、細かな条件のトロフィーとなるとグッと取得率が下がります。
全てのジェダイ・スキルをアンロックしたのが9.9%、すべてのシークレットアイテムを集めたのが6.3%、すべてのマップを完成させたのが4.6%です。
つまり、全てのマップを完成させなくてもクリアできるのですが、マップは行き尽くさないと気持ち悪くなりませんか? もちろん、私はこれらのトロフィーを取得しています。いや、これは自慢とかじゃなくて、隠し通路がこの辺にあると判っていたら探したくなりませんか、という話なんです。
トロフィーを全部集める通称「トロコン」(トロフィー・コンプリートの略)というプレイスタイルがあります。もうゲームをしゃぶり尽くすようにプレイしないと気が済まないというプレイスタイルで、かなり難易度が高いのですが、私はそういうタイプではありません。実際,難しい条件で敵を倒すようなトロフィーは全然取れていません。
ただ! マップとアイテムだけは全部見つけないと気持ち悪いんですよ。皆さんもありませんか。ドラクエとかゼルダとかで、こっちは行き止まりだと判っていても行き尽くさないとムズムズするというあの感覚。ありますか。ありませんか。そうですか。

まあね、私もこの歳ですし、時間も限られていますから、最近はマップの全部埋めプレイもやっていなかったんですが、この「ジェダイ:フォールン・オーダー」はプレイの楽しさとマップの親切さに助けられて、いつの間にか全部埋めができてしまいました。

シビアなライトセーバー戦、クールなフォース、アクロバティックな移動アクション、手頃な謎解き、そして楽しい探索。スター・ウォーズ感あふれるカメラワークや音楽、小道具の数々も相まって、まるで映画をプレイしているかのような爽快さでした。

そして、このゲームで忘れてならないのが、頼りになる相棒であるドロイドのBD-1です。コイツが可愛い! 主人公の肩に乗るくらいに小さいのですがとても頼りになります。回復アイテムをくれるのも彼だし、マップのホログラムを見せてくれるのも彼です。隠しアイテムのヒントをくれたり、ストーリー攻略のホログラムを見せてくれたり、機械を動かしたり扉を開けてくれたりもします。まさに相棒。
そんなBD-1の魅力が伝わる動画がこちらです。



昨年末のゲームではありますが、PS4の能力をフルに使った美麗で爽快なゲームをお探しで、しかもスター・ウォーズがお好きならばオススメです!
あ、PS4の能力をフルに使った美麗で爽快なゲームをお探しで、しかも時代劇がお好きな方ならば「Ghost of Tsushima」もオススメですよ!



2020/07/19

地テシ:159 「Journey to the Savage Planet」 の巻

さあ! いよいよ新感線チャンネルにて「まこトラベル 韮山編」の配信が始まりました! YouTubeがこちらで、ニコニコ動画がこちらです。どちらも無料でご覧頂けますので、お時間のある時に是非。面白いかどうかは判らないけど。約15分の旅動画ですよ。動画じゃなくて静止画の紙芝居ですけどね。



作り方としては、前回も書いたKeynoteというプレゼンソフト上で写真と文字を並べて、それを自分のタイミングでめくりながら喋ったモノを録画し、それを動画編集ソフトで調整しています。ちなみに音楽も自分で作っていますよ。


さて、最近よくオススメゲームの話を書いております。もちろん時間に余裕があってゲームする余裕があるとか、自宅フィットネスのためにゲーム機を立ち上げてるので、ついでにゲームもプレイしてしまうとか、そんな理由もありますが、最近は小粒ながらも良作がたくさんリリースされているからでもあるのです。特に低予算でのアイデア勝負であるインディーズ・ゲームが面白いんですよ。

そんな中、6/25にPS4で発売(Nintendo Switch版は8/20発売)された「Journey to the Savage Planet」が手頃な探索系アクションアドベンチャーだったのでオススメのご報告を。

プレイヤーは、地球に似た惑星を探索し、人類が住むのに適しているかどうかを調査する会社の社員。よくある設定ではありますが、このゲームでは全体のテイストがコミカルを通り越していささか下世話です。
クリーチャーたちがキモカワイかったり、色使いが極彩色だったり、社長からのビデオメッセージが悪ノリし過ぎだったり。
ですが、そのあたりはあくまでフレーバーです。気にならない人は気にならないし、実際、私はわりと好きな方です。そのあたりの雰囲気はこちらのプロモムービーでご確認を。



このゲームで感じたのは「痒いところに手が届く」というか「親切機能が多いな」というコト。全体的に手頃なカンジにまとめられているのです。

この手の探索系のゲームでイライラするのは隠しアイテムが見つけにくいコト。もちろんそれを探して回るのが楽しいのではあるのですが、このゲームにはマップがありませんので見つけにくいのですよ。ところが、ゲームをある程度進めて条件をクリアすると、隠しアイテムの場所を教えてくれる機能や、散らばったクラフト素材を吸い込んでくれる機能が使えるようになるのです。これは便利。
また、とても見つけにくい隠し場所の近くに来ると「このあたりに秘密がある」というメッセージが出るのです。コレも便利。いやでも周りを見回しますからね。
そして、ゲーム中盤からは空中に浮かんでいる島を飛び渡りながら移動していく必要があるのですが、通常のゲームならば落ちて死んでしまうと、少し前のポイントまで戻されるパターンが多いのです。しかし、このゲームでは無限遠に落ちてしまっても相棒のロボットが引っ張り上げて元の場所に戻してくれます。僅かな体力減少のペナルティはありますが、すぐにリトライできるのでストレスが少ないんですよね。
このように、探索系でありがちな悩みを条件付きではありますが簡便にしてくれるシステムは好感が持てます。

また、レベルデザインもよく考えられています。ゲームを進めるごとに使えるアクションが増えて、徐々に行ける場所が増えていくという王道の作りなのですが、今作で印象的なのが「上下の移動」です。つまり高いところや低いところに行けるようになるという変化です。
この手のゲームでよくあるグラップルアクション(ロープを延ばして引っかけて高いところに登る)や、ストンピングアクション(ジャンプして床を踏み抜くとその下に行ける)、更に二段〜四段ジャンプなどが徐々に解除されて使えるようになり、以前のマップで行けなかったところに行けるようになる、というレベルデザインと上下に広いマップとが有機的に組み合わせって実に効果的です。あんな高いところにどうやって行くんだろうと思っていたところに簡単に行けるようになる快感。探索を楽にするワープポイントも割と頻繁に見つかるし、でかいボス戦でも比較的簡単に攻略法を見つけられます。

できるアクションが増えると、以前のマップにも行けるようになった場所があるんじゃないかと探したくもなるし、思わぬトコロに隠し通路を見つけたり、探索自体が楽しくなるようになっているのです。そしてまんまとハマってついついプレイし続けてしまうのです。非常に良く出来たレベルデザインだと思います。

こういうタイプの探索型アクションアドベンチャーが好きだなあ、とか思っていたのですが、そういえば昨年から今年に掛けて熱中していた、今作と同様に親切なゲームがあったことを思い出しました。それは昨年11/15にPS4などで発売された「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」です。これがまた面白かった。という記事を書こうと思いながら半年以上書けなかったのね。なので次回はその話を。


最後に、何か気がかりなニュースを見聞きしたり心がざわついてしまった時には、大きく深呼吸することをオススメします。よく言われることですが、やってみると実際に心が落ち着きます。
急いでは駄目ですよ。ゆっくりと鼻から新鮮な空気を肺一杯に吸い込んでしばらく止め、ゆっくりとはき出す。何も考えずに深呼吸に集中して下さい。何度か繰り返して下さい。ほら、もう大丈夫。どうぞ心を落ち着けて下さい。
では、また.........R.I.P.




2020/07/12

地テシ:158 来週「まこトラベル」始まるよ! の巻

7/10から全国の映画館でゲキ×シネ「けむりの軍団」の上映が始まりました。古田新太と池田成志さんのバディをセンターにおいて、THE時代劇なハズなのになんだか可笑しな可笑しな珍道中になりました。ぜひ大スクリーンでお楽しみ下さい。
それとニコニコ動画では劇団員が過去の作品を見ながらおしゃべりするという企画も配信中です。「レッツゴー! 忍法帖」のDVDがなければ全く面白くありませんが、よろしければこちらもどうぞ。

このように、最近、ニコニコ動画やYouTubeに新感線チャンネルを作って、様々な動画を投稿している劇団☆新感線ですが、なぜだか私の作った旅動画も配信して頂けることになりました。予告編がこちらです。



4/3に幕を上げるはずだった「偽義経冥界歌」福岡公演が中止になり、失意のままに東京に戻り、そこからの外出自粛、非常事態宣言で在宅生活。そんな中、4月から5月に掛けて、このブログで韮山旅行記を書いたのですが、結構長くて三回に渡ってしまいました。
書きながら、長いなぁとか伝わりづらいなぁとか、色々と考えていたのですが、ふと同じような説明を簡潔にしていたなあと思いだしたのです。それはドナインシタイン博士a.k.a.川下大洋さんとの「ドナ研」と「ドナ禁」です。

ドナインシタイン博士が数人のパネラーと共に研究発表をするのが「ドナインシタイン博士の世紀末学会」、その規模をちょっと小さくしてカフェでの開催となったのが「ドナインシタイン博士の禁断カフェ」でして、それぞれに何度かパネラーとして呼んで頂きました。
発表手段はそれぞれのパネラーに委ねられているのですが、私が選択したのはMac用のプレゼンテーションソフトであるKeynoteです。Winユーザーの方にはPowerPoint、いわゆる“パワポ”の様なソフトと言えば判りやすいかもしれません。
次々とスライドを見せていく感覚でプレゼンテーションができるソフトでして、有り体に言えば紙芝居のようなカンジです。このソフトを使って、文字と写真を見せながら研究発表しておりました。これはドナインシタイン博士の手法を参考にしたものです。
自分のタイミングで次々とスライドをめくりながら発表する。この手法はピン芸人さんが用いるいわゆるフリップネタに近いですね。紙のフリップよりも大きく映し出せますからむしろ効果的です。弱点としてはスライドをハッキリ見せるために自分が薄暗くなってしまうことですが、今回はそれが利点になるのではないかと考えました。つまり動画作品として見せるのです。

何か自分が見せたいテーマを決めてプレゼンを作り、それを動画作品として公開する。なんとなくそんなイメージを決めて、発表するアテもないのに短いデモ版を作ってみました。作ったら見てもらいたくなるじゃないですか。で、何の気もなくヴィレッヂ制作部に見て頂いたら、ちょうど新感線チャンネルを作ったので、そこで発表したらいいじゃないですかと言われ、完成版を作ったのですね。それがこの動画です。
公開は7/18(土)ですが、内容としてはこのブログでの韮山旅行記と同じです。約15分の紙芝居にしました。このために動画編集ソフトの扱い方を学んだり、音楽を作ったりもしました。長期のステイホームだからこそできた企画です。無料ですので、お暇な時にでもご覧頂けますと私が喜びます。7/18(土)配信ですよ!

それと、7/7にNintendo Switchでリリースされました異色の脱出ゲーム「Superliminal」がかなり面白かったです。7/14まで割引価格で販売されていますので、手頃な難易度のファーストパーソンパズルをお探しの方は是非。特に名作「Portal」が好きな人には無条件でオススメですぜ!
本当はここに公式の紹介動画を貼りたいトコロなんですが、割と解き方のヒントが出ちゃっているので載せません。上記公式のプレイ静止画を見て気になる人は、何も見ずに買って!




2020/07/05

地テシ:157 <6/30OA対応版>またしても音楽の話を の巻

さあ、SSP動画まつりに続いての新企画「劇団員のおしゃべり企画」の配信が始まりましたよ! 第一回は「17年後に『レッツゴー! 忍法帖』見てみた」ですぜ。高田聖子、河野まさと、中谷さとみに加えて私も見てみました。今回は一週間に限らずにしばらくは見られるようですが、手元に『レッツゴー! 忍法帖』のDVDがなければ何のことやら全く判らないコトになってしまいますのでお気を付けて! 無料の冒頭五分はこちら。



ていうか、ニコニコに続いてYouTubeにも新感線チャンネルを持ったのね。ということは! チャンネル登録お願い致します!

さらに! WOWOWさんの企画「劇場の灯を消すな!」企画第二弾(ちなみに第一弾は7/5オンエアの松尾スズキ×Bunkamuraシアターコクーン編)が劇団☆新感線×サンシャイン劇場編になることが発表されましたね。8/1オンエアです。私も参加しますよ!

さて、去る6/30にFm yokohamaの「深夜の音楽食堂」がオンエアされました。松重豊さんが店長を務める、素敵な音楽を流してくれる食堂です。6/30のゲストは私でして、といっても横浜のスタジオには出向かずに、電話での来店となってしまいました。ラジオだからお顔は見えなくても構わないんですが、そこはそれ、やはりPCでのオンライン会議ソフトで繋がった状態で収録は行われました。だって、顔が見えた方が喋りやすいじゃないですか。

毎回、松重さんだけではなく、Fm yokohamaのスタッフさんも巻き込んで音楽談義に花を咲かせる収録前後なのですが、今回はリモートでの収録というコトもあって、あまりお話しできなかったのが残念です。その替わりと言ってはなんですが、私が今回ご紹介しようかどうか迷った候補曲のリストを事前にお送りしておいたので、それを見ながら色々とお話しできたのが楽しかったですね。
放送時間の都合上、ご紹介できる曲数は限られておりますから、毎回相当に迷っているのですよ。で、今回は昨年に呼んで頂いた時のと合わせて候補曲のプレイリストを作り、それを事前にお送りしておいたのです。
音楽のサブスクリプション(定額聞き放題)サービスであるSpotifyではリスナーが自由にプレイリストを作って公開できるのですが、私のSpotifyアカウントのプレイリストも公開して、誰でも聴けるように致しました。



Spotify会員の方は全部、会員でない方も短時間ずつお聞き頂けます。
藤原さくらさんの「赤」からRai Thistlethwayteの「Chase the Clouds」までが2019年出演時の候補曲ですが、これはかなり絞った段階でのリストなので9曲と少なくなっております。それ以降の2020年出演時の候補曲は多めになっていますね。いずれも私が好きで、松重さんがお好きそうで、しかもここ数年の新曲を中心にしております。

そんな曲たちの中から、6/30の放送でオンエアされた曲の解説をしておきましょう。もっとも「深夜の音楽食堂」公式HPでもすでに詳しく解説して頂いておりますがね。

一曲目はずっと真夜中でいいのに。の「勘冴えて悔しいわ」(album「潜潜話」収録)です。



2018年にYouTubeに投稿したMV「秒針を噛む」から火が付いてメジャーデビューしたという異色のバンド(バンドではないけど)です。2017年に番組に呼んで頂いた時にご紹介したバンド・カラスは真っ白(残念ながら解散してしまいました)にちょっと似ているんです。不思議なバンド名、パンキッシュなのにポップな楽曲、そして演奏がやたら上手い(打ち込みかもしれないけど)。

番組では追加のオススメ邦楽としてエドガー・サリヴァンさんの「春URARA」や竹内アンナさんの「ALRIGHT」を上げていますが、もう一曲、Dokkoise Houseさんの「Wednesday」もいいんですよ。YouTubeにはないので、別の曲のMVを置いておきますね。



このDokkoise Houseさんはいわゆるシティ・ポップ系なのですが、シティ・ポップにありがちなアーバンな感覚よりも郊外っぽいサバービアな素朴さが勝っているところがとても魅力的です。

二曲目はBrasstracksの「Everything I Got - Live」(album「Before We Go : Live From Capitol Studios」収録)。



このBrasstracksというのはニューヨークを中心に活躍する、ドラムとトランペットという異色の二人組プロデュースチーム。この曲はスタジオライブなので生演奏ですが、打ち込みバリバリのエレクトロも作っています。

この曲を選ぶ前に、最近話題のギタリストであるCory Wongの「Golden」を選んだら、既に番組で紹介していたとのことで選び直したのです。



それともう一曲悩んだ曲がありました。それはGideon King & City Blogの「Go Along to Get Along」(single「Love Knot」収録)。



この曲も含めて全て松重さんのお気に召しましたようでホッとしました。

この、オススメしたい曲を選んでいる時間が本当に楽しいんですよ。私は好きだけど松重さんの好みには合わないなとか、ちょっと有名すぎるからやめようとか、イントロの掴みがちょっと弱いなとか、莫大なオススメ曲から振り落としていく作業が切ないながらも充実した時間をもたらすのです。

最後の曲は松重さんの選曲でLianne La Havasの「Paper Thin」(album「LIANNE LA HAVAS」収録)。



ロンドンを中心に活躍するシンガー・ソング・ライターでして、ソウルなんだけどフォーキーだったりジャジーだったりアーシーだったり、様々な面を見せてくれるキュートな女性です。
最近は自宅での弾き語り動画をYouTubeに上げてたりしているのですが、歌も上手いけどギターも巧い!

そして、「深夜の音楽食堂」さんも公式のプレイリストを作っていて、こちらも公開されています。今まで番組でかけた曲を順次まとめているんですって。もちろん私の好きな曲も一杯で、私の知らない曲も一杯で、聞いていてとても楽しいんです。



6/30のオンエアは過ぎてしまいましたが、radikoなら一週間は視聴できますので、まだの方は探してみて下さい。次はいつ呼んで頂けるんでしょうね。その時のために松重さんのお好きそうな曲を探しておきたいと思います。





2020/06/28

地テシ:156 少しでも説明してしまうと面白さが損なわれてしまうゲームの巻

6月も下旬になりますと、4月5月に立てられた企画が徐々に煮詰まっていくワケでして、コレまでにもお伝えした通り、様々な企画がどんどん形になっていっております。驚くようなスピードで。
ですので、ちょっと私関連のニュースをまとめておきましょう。
まず、SSP関係では「レッツゴー!忍法帖」を見ながら喋る企画と、「神州無頼街」のTシャツ、そしてそのオマケに付く「新感線めぐり」



映画館ではゲキ×シネの五右衛門シリーズなどのセレクション上映からの7/10からは「けむりの軍団」です。全国でご覧頂けますよ。



そして6/30深夜にはFm yokohama「深夜の音楽食堂」のゲスト。それと、昨年末に出演致しました「明治座の変 麒麟にの・る」の7/5のオンライン上映会も発表されました。明治座さんの食堂から生中継なんですって。私は参加しませんが、気になる方は是非。
それと、次号の「えんぶ」には私のロングインタビューが掲載されますよ。7/9頃発売予定です。
これらの他にもまだまだ様々な企画が進行中ですのでお楽しみに。



さて、前々回はPS4の「Detroit: Become Human」をプレイして頂きたいという話を書きました。「詳しく説明してしまうと面白さが損なわれてしまう」ゲームですよ。
そして、今回書くとお約束したのが「少しでも説明してしまうと面白さが損なわれてしまう」ゲームについてです。

まあね、「詳しく」説明してしまうと面白さが減ってしまうゲームというのはたくさんありますよ。個人的にプレイしていて展開に驚いたのがNINTENDO64の「ワンダープロジェクトJ2」とか、Xbox360やPCの「Portal」とか。システムも良く出来ている上に、ストーリー展開が凄い! でも、もちろん詳しくは話しませんよ。

しかし、「少しでも」説明してしまうと面白さが減ってしまうゲームなんて中々ありません。トコロが出逢ってしまったんです、そんな不思議なゲームに!

ええと、その前に「そこそこ話してしまうと面白さが損なわれてしまう」ゲームを二つご紹介いたしましょう。どちらもNintendo Switchで遊べます(どちらもPC版もありますけど)。

一つ目は以前にも書いた「Baba Is You」。アイデアが素晴らしい。基本的には古典的名作「倉庫番」のように、主人公が邪魔なモノをどけてゴールに辿り着けばクリアです。ただ、この「主人公」も「邪魔なモノ」も「ゴール」も変えてしまえるのが本作の凄いところ。
ええと、説明が難しいので、Nintendo公式チャンネルの紹介動画を見て下さい。



このように、ルールそのものを変えてクリアを目指すのです。「叙述式パズル」といっても良いかもしれません。ただ、この動画以上の説明をしてしまうと、思考パズルの面白さが減っちゃうんですよね。
超ローファイで可愛いグラフィックで描かれる、超シンプルで超新鮮なシステムの超難しいパズル。私もまだまだクリアにはほど遠いですが、チマチマと進めております。正直に言ってかなり難しいです。でも、解法に気付いた時の興奮が凄いんですよね!
一つの面で行き詰まって、30分くらい試行錯誤して諦めて、っていうのを三日ぐらい繰り返したところで、ハタと閃いてクリアする、みたいなトコロは名作「ICO」以来の難易度です。

もう一つは「WHAT THE GOLF?」。これはもうシンプルにゴルフゲームです。ゴルフが嫌いなスタッフが作ったゴルフゲームです。ん? ゴルフゲーム? いや、違うな。ええと、これも説明が難しいのでNintendo公式チャンネルの動画をご覧下さい。



もう無茶苦茶でしょ。パットゴルフゲームの皮を被った壮大なおふざけゲームです。なんでもありなんです。簡単操作で色んな体験ができます。しかも様々な有名映画のパロディや有名ゲームのオマージュが次々と出てきます。ゲームに詳しい人ほど面白いと思います。もはや大喜利ですよ。笑いを取りに来ているとしか思えません。
確かに私も深夜にプレイしながら何度も声を上げて笑いました。でも、笑いだけじゃないんです。しっかりとした謎解きや着実な攻略も必要になるけど運で上手くいったりするという、スルメのような作品です。テンポが良いので中々やめ時が見つからずに、ついつい次々進めちゃうんですよね。でも、こちらもまだまだ終わりが見えませんので、まだまだチマチマ進めていますよ。どことなく名作「塊魂」を思い出させます。

「Baba Is You」は論理的にじっくり考えて何度もトライしていくタイプで、「WHAT THE GOLF?」は直感でガンガン進めて偶然も味方するタイプ。どちらもいわゆる「インディーズゲーム」という、小規模チームで作ったアイデア重視の小規模作品ですが、その分お値段が安いのでオススメですよ! 今、Switchのインディーズゲームが熱い!


さて。いよいよ本題の「ちょっとでも説明してしまうと面白さが損なわれる」ゲームをご紹介いたしましょう。ええと、そういうワケなのでほとんど説明しませんよ。
それはiOS(iPhoneとiPad)でしかリリースされていない「Song of Bloom」。大雑把に言えば謎解きゲームです。
ただ、何が謎なのかすら始めは判らないんです。どうプレイすればいいのかすら判らない。
開始という文字をタップすると、なにやら謎めいたポエムと動画が始まり、文章の終わりをタップするごとに次々と謎なポエムが連なります。この間、約30秒。終わったら左上をタップするとその動画が繰り返し再生されます。



もうこの段階で謎だらけです。
ここで投げ出すか、いや待てこれ何だと燃えるか。

アハ体験というのがありますよね。なかなか気付かないけど、気付いてしまうと瞬時に全てを理解してしまうような不思議な体験。このゲームには様々なアハ体験が詰まっています。
とりあえず、色々やってみて下さい。何度も詰まると思いますが、とにかく色々やってみて下さい。その度にパァァァァ! と広がるアハ体験ができますよ。この快感が凄い!

結構引っ張ったわりには簡素な説明ですみません。ですが、詳しく説明しちゃうと面白くなくなっちゃうんだから仕方ない。ただ気をつけて。「Song of Bloom」で検索しちゃうと色んなネタバレが出てくるからね! もし、本当にプレイしてみたいなら、何にも調べずに以下のリンクからダウンロードして下さい。たったの250円だから!

Song of Bloom

そんなこんなのゲームをプレイしたりしなかったりの日々。もう一度書いておくけど、Fm yokohamaの「深夜の音楽食堂」は6/30の深夜24:30からだからね。radikoを使えば全国から聴けますよ。