2018/02/28

地テシ:104 ツキのツギ

終わった〜! 三ヶ月に及んだツキドクロが無事に終わりました。いや、なんとか終わりました。ご来場頂きましたみなさま、そして来られなかったみなさま、ありがとうございました。色々ありましたがなんとか終えることができました。
上弦、下弦ともそれぞれに色があり、それぞれに華があり、照ったり陰ったりしながら夜空に輝くことができました。苦労しながらも輝ける、それはみんなが真面目にツキあったからですね、月だけに。

さて、ツキのツギはゴクです。私は直接関わることはありませんが、新たな髑髏城を見せてくれることでしょう。私も楽しみです。
さらにその後にはメタルマクベス三連作が発表されてしまいましたね。私はDisc1Disc3に出演いたします。今度は髑髏城Season花鳥風月極のようには脚本も演出も大幅に変わらないそうです。基本的に同じ脚本を同じ演出でお届けします。キャストが変わるだけ。うん。でも、それでも結局別の作品になることはツキドクロで証明済みです。というワケで、今年の後半も是非とも豊洲六丁目に通って下さいませね。

私自身としてましては、この後はまず「トリスケリオンの靴音」の東京公演です。3/28〜4/8に赤坂RED/THEATERにて。そのツギの「若様組まいる 〜アイスクリン強し」が4/27〜5/6にサンシャイン劇場にて。さらに「トリスケリオンの靴音」大阪公演が5/11〜13に一心寺シアター倶楽にて。今年前半は飛ばしていきますよ。
その後が「メタルマクベス」をIHIステージアラウンド東京でってワケ。また夏と冬に豊洲六丁目ですよ。また東京の右下ですよ。そんな東京の右下について書いている新感線公式Facebookの連載もまだ続きます。さあ、ツギはどの下町でしょう。

そんなワケで、今年も舞台が満載。まだまだおツキあい下さいませ。

2018/02/20

地テシ:103 2017年の本と映画のハナシ

「若様組まいる 〜アイスクリン強し〜」の写真リンクから飛んできたみなさま、こんにちは。小泉琢磨役の粟根まことです。この怖い顔のおじさんはこんなブログを書いています。公演はまだまだ先ですが、ゴールデンウィークにお会いできることを楽しみにしておりますよ。

さて、ツキドクロ上弦もいよいよ1ステージを残すのみ。なんとか無事に最後まで夜空に輝き続けたいと思います。が、そんな中、去年のまとめの続きです。え〜! まだかよ! まだ去年のまとめやってるのかよ! もう二月も後半だよ! いや、私もそう思うのですよ。さっさと終わらせるから! 短くまとめるから!

私が読む本というのは、愛用のアウトドアベストのポケットに入る文庫本が中心なのですが、小説には限りません。いや、むしろ雑学本の方が多いかもしれません。雑学本というか解説本というか、歴史や鉄道や科学や地形について面白く書いている本。ああいうのが大好物なんですよね。
バラエティ番組「アメトーーク」の「読書大好き芸人」は大好きでして毎回見ているのですが、あそこで扱う「本」というのがほぼ小説に限られているのがちょっと不満。いや、いいんですけどね。

で、昨年読んだ解説本で面白かったのが「元素をめぐる美と驚き」(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)。元素ってのは理科の時間に習う酸素とか水素とかカルシウムとか、あれですよ。そんな元素について判りやすく解説しているのですが、面白いのが自然科学的目線ではなく人文科学的な目線でまとめていること。つまり、理系じゃなくて文系的なアプローチなのです。
普通の化学本なら、元素の性質とか化合物とかの説明が中心になります。もちろんそのあたりもザックリと説明はしていますが、それよりもその利用のされ方に注目しています。絵の具の顔料や文学の題材、彫金の素材、権力の象徴。元素が人間の生活にどのように影響を与えているかを美しい文体でまとめています。
例えばカドミウムは発色が良く、多くの顔料に使われてきましたが、その毒性の強さによって使用が制限されつつあります。今ではありふれたアルミニウムも、始めはその珍しさから金銀と同等の貴金属として扱われていました。
百を超える元素を「力・火・工芸・美・大地」という五つのカテゴリーに分けて詳しく解説しています。確かにちょっと判りにくい内容ではありますが、判りにくいのに面白かったので二回続けて読んでしまいました。元素についての雑学本的な側面もありますので、意外と楽しく読めますよ。
ただ、邦題がねえ。原題は「Periodic tales」なのですが、これは元素周期表を表す「Periodic table」をもじってある粋なタイトルなのです。まあ、邦題も内容が判りやすくていいんですけどね。

小説では、昨年出た本ではありませんが、伊坂幸太郎さんの「マリアビートル」(角川文庫)が楽しかったですね。キャラメルボックスの成井豊さんに勧められたのですが、これがまあ面白い! いつもの伊坂調でスピード感がありながらシニカルなユーモアもあって、しかもキャラが個性的。ていうかクセが凄い。
三人の暗殺者の話「グラスホッパー」の続編ですが、前作を読んでいなくても大丈夫。今作はほとんど全てのシーンが東北新幹線車内だけ。東京発盛岡着の新幹線になぜだかたくさんの暗殺者が乗り合わせてしまって大騒動。それぞれの思惑が交錯しまくって展開が読めません。かつて走る東北新幹線車内で行われたミステリーイベントであるJR東日本シアターエクスプレス「やまびこ65号、応答せよ!」に犯人役で参加した私としては感慨深いモノがあります。
つい先日には舞台版も上演されました。長編を短時間にまとめるのは大変だったと思いますが、スタイリッシュな演出でカッコよく仕上がっていました。知り合いでは平野良くんと碕理人くんが出ていまして、彼らを含めてみんなイメージ通りの配役だったのも嬉しいですね。


ついでに映画のハナシ。「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」も昨年の内に見られました。しかも4DXで。なんだか周りでは意外と不評なんですが、私は楽しかったですよ。特にEP5やEP6のことを思い出しながら見ていると上手く裏切られたりして、色々と考えているなあと思いました。
そして今年期待しているのが「レディ・プレイヤー 1」。原作の「ゲーム・ウォーズ」が面白かったという話は以前の記事をご参照下さい。そんな作品がスピルバーグ監督で映画化されるってんですから気になるじゃないですか。タイトルが原題に戻っているのも嬉しいところ。



あとは来年公開予定ですが「モータル・エンジン」。予告映像が面白そうなんで、今は原作を読んでいるところです。原作はフィリップ・リーヴの「移動都市」(創元SF文庫)でして、処女作らしい勢いとアイデアと、ちょっとつたないところも愛らしい。本職がイラストレーターということで、描写が映像的なこともあって、映画版にも期待ができます。




そんなこんなでやっと2017年がまとまりました。そしてツキドクロもやっと終わります。いやいや油断は禁物。気を引き締めて行きましょう。しかし、千穐楽の前日が休演日というのも変な気分ですねえ。では、また。

2018/02/06

地テシ:102 2017年のゲームのハナシの続きの続き

思い出したようにまた昨年のゲームのハナシ。PS4とSwitchだけじゃなくて、もうちょっと続くよ2017年のゲームのハナシ。まだ続くのかよ。いや、iOSのゲームで話しておきたいヤツがありましてね。

ゲーム好きな私ですが、iPhoneではゲームをしないようにしています。画面が小さくて見にくいとか、操作が画面タッチだけでやりにくいとかの理由ですが、なによりも出先での暇つぶしにゲームをしたいとは思わないんです。ゲームはちゃんと腰を据えて真面目にプレイしないといけません。
とかいいながら、iPadではちょこちょこプレイしています。寝る前にちょこっとプレイできるようなパズルゲームとかをね。時間制限が無くてじっくり考えられるようなパズルが好きなのです。寝床で数問解いているうちに眠くなって寝る。そんな毎日です。
そんなじっくり系パズルゲームの名作をいくつかご紹介いたしましょう。

まずは「GOROGOA」。これはパズルというよりも謎の多い動く絵本みたいな作品です。街に現れた不思議でカラフルな物体の謎を解くために、少年が勉強したり探索したりするのですが、文字は一切出てきません。あくまで美しい絵だけで謎を解いていきます。田の字に四分割された美麗な動く絵本を、位置を入れ換えたりズームインしたり絵の一部だけ移動させたりすると、次のシーンに繋がってきます。
序盤は簡単な謎解きなのですが、後半はかなり難度があがります。とはいえ、真剣にやれば一日で解けてしまいそうなライトなボリューム。でも、絵の綺麗さと仕掛けの面白さが素晴らしい。iOSとandroidだけでなく、Nintendo Switch版やWin版もあるようなので、気になる方はゼヒ。アイコンがちょっと不気味ですが、怖い要素はありませんのでご安心を。




もうちょっとシンプルな思考型のパズルがお好きならば「Raytrace」をオススメします。基本的には、レーザー光線を鏡を使って反射させてゴールへと導くゲームです。使える鏡の数は決まっているので、どうやって障害物を避けてゴールさせるかが思案のしどころ。
まあ、光と鏡を使ったこういうタイプのゲームは多いのですが、このゲームが面白いのはレーザー同士が衝突した時に進路が合成されてしまうところ。二本のレーザーが「Y」のように合成されるのです。他にも混色(青と黄色で緑のレーザーとか)や変色(プリズムを通ると別の色に変わる)や直進(そのギミックの交差点では二本のレーザーは合成されずに直進する)などの複雑な仕掛けが増えていき、どんどん高難度になるのでなかなか頭を使いますよ。
iOS、androidともにありますし、無料の「Raytrace Lite」もありますから、お試しがてら楽しんでみて下さい。




もっともっとシンプルな方がお好みでしたら「KAMI 2」とかどうでしょう。数色の和紙で彩られた図形を、規定の手数で単色に塗り替えていく、なんだか和風なテイストのパズル。
私は前作「KAMI」が大好きで、ほぼ全問解いているのに時々頭からやり直したりするほどです。前作は最小単位が正方形でしたが「KAMI2」では三角形になってちょっと難しくなりました。三角形になって面白いのは、塗り分けによっては立体を見下ろしたクォータービューっぽくも見えること。いや、あくまで平面なんですけどね。
今作も前作も実にシンプル。ざらついた和紙のカンジも面白いし、パタパタと塗り替えられる音もカワイイ。今作からは自分で問題を作ったり、誰かが作って投稿した問題を解くこともできるようになりました。コレがまた難しい。美しい見た目とは裏腹に難しい問題がいっぱいです。
「KAMI 2」はiOS版しかないようですが、「KAMI」はiOSとandriod、さらにはMac版やWin版やnintendo 3DS版もあるようです。基本的にやっていることは同じなので、お好きなバージョンをお選び下さい。




寒い冬。外に出るのもおっくうになりがちです。そんな時はスマホやタブレットでじっくりパズルでもいかがでしょうか。

2018/01/30

地テシ:101 2018年のハナシの続き

まだまだお話ししたいゲームの話はあるのですが、今年の仕事のハナシで進捗がありましたのでご報告です。
現在公演中の「ツキドクロ」の後には、3/28〜4/8に「トリスケリオンの靴音」、4/27-5/6に「若様組まいる〜アイスクリン強し〜」に出演の予定です。
ここまでは既報でしたが、なんとその後に「トリスケリオンの靴音」の大阪公演が決まりました。5/11〜13に一心寺シアター倶楽にて。詳しくはこちら。

http://no-4.biz/triskelion/

一心寺シアターといえば大阪時代に何度かお邪魔したことのある劇場です。その当時は倉庫の二階を改造したような劇場でしたが、現在ではリニューアルして綺麗な劇場になりました。なんとも懐かしい。JRや大阪市営地下鉄の天王寺駅や、地下鉄四天王寺前夕陽丘駅から歩いて15分くらいにある小さな劇場です。
私自身、一昨年の「VBB」以来、一年半ぶりの大阪公演となります。お久しぶりです大阪の皆様。よろしければご来場下さいませ。

それと、声を担当したNETFLIXオリジナルアニメの公開が決まりました。アニメ界注目の中澤一登さんとProduction I.Gが組んだオリジナルアニメ「B: The Beginning」がNETFLIXで3/2から全世界独占配信されます。詳しくはこちら。

http://www.b-animation.jp

キャスト欄には名前が出ていませんが、プロモーション動画の最後にチラッと名前が出ています。クエンという役です。まあ、それでお判りの通り、出番は少ないです。が、超一流のスタッフと声優陣が結集した話題の新作です。キルラキルでご一緒した小清水亜美さんや映画でご一緒した豊永利行さんと共演できたのも嬉しかったですねえ。
これを機に、NETFLIXに加入して見てみたいと思います。いやほら、私も結末を知らないから気になってしょうがないんですよ。アクションもサスペンスも謎解きもいっぱい詰まった作品です。是非ともご覧下さい!

2018/01/26

地テシ:100 2017年のゲームのハナシの続き

前回はPS4とPSVRの話だけで終わっちゃったから、今回はNintendo Switchのハナシです。発売は昨年の3月。私は予約できて発売当日に手に入れたのですが、かなり品薄でなかなか買えない人も多かったようです。でもさすがにクリスマスの頃には結構出回っていましたね。

ゲームに詳しくない方でもテレビのCM(ほら、例のカチッっと音がするヤツ)などで見たことがあるのではないでしょうか。細長いiPadくらいの画面の両側に、着脱可能なコントローラが二個ついています。そのまま携帯ゲーム機としても使えますし、両側のコントローラを取り外して独立した二つのコントローラとして対戦ゲームも出来ます。さらに、本体を専用のドックに差し込めば、ご家庭の大画面テレビでも楽しむことができるという素晴らしさ。実に優れたハードです。
コントローラがまた素晴らしい。小さいクセに使いやすい。ボタン操作だけでなくセンサーも優秀なので、振ったり押したり傾けたりという操作も正確に読み取ってゲームに反映させます。さらに「HD振動」という実に精度の高い振動を起こすこともできます。
また、起動したトップ画面ですぐに新作ゲームニュースなどが読め、気になる作品のページに飛ぶとすぐにプロモーション動画も見られ、そのままショップに飛んでダウンロード購入することもできます。そして、これらの挙動が軽くて速い! とにかく全ての操作が軽快なのも重要なポイントです。

まあ、このようにとても良く出来たハードな上に、ソフトがまた凄いんです。特に任天堂の出すゲームにはハズレがない。
例えば複数人で遊ぶなら、割とバカバカしい体を動かす系のミニゲームがいっぱい入った「1-2-Switch」や、定番レースゲームの「マリオカート8 デラックス」、私はプレイしていませんが巷で大評判の「スプラトゥーン2」など、盛り上がること間違い無しのソフトがたくさん揃っています。

私は主に一人でプレイしているのですが、一人用のソフトも名作揃い。任天堂の本気度が伺えます。

なかでも素晴らしいのが「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」。ゼルダの伝説はファミコン時代から続いているシリーズでして、しかも毎回名作なんです。NINTENDO64の「時のオカリナ」やGAMECUBEの「風のタクト」なんかは随分とやりこみました。しかし、今作の「ブレス オブ ザ ワイルド」は、今までとはちょっと違ったアプローチでゼルダを再構築しているように感じます。
今までのシリーズでは、プレイヤーが序盤にできるアクションが少なく、ストーリーが進むごとに徐々にアクションやガジェットが増えていきました。つまり、見えてはいるんだけど、大きな岩に阻まれているとか高い崖の上とかにあって、序盤は行くことが出来ない、という制限を掛けていたのです。そして、爆弾とかブーメランとかのアイテムを手に入れることによって、徐々に行動範囲が広がり、慣れていくごとに複雑なアクションができたり強い敵が出てきたりするのです。
しかし、今作では攻略に必要なガジェットが、全て序盤に手に入ります。手に入っちゃうんです。しかも広大な世界がオープンワールド風(公式にはオープンエア)に広がっていて、どの方向に進むのも自由なんです。やろうと思えばいきなりラスボスに会いに行くことだって可能です。勝てないけど。
広大なフィールドには無数のイベントが仕込んであって、全く飽きないようになっています。というよりも、あるイベントで捜し物をしながら走っていると、何やら気になるモノを見つけて寄り道してしまって、別のイベントが始まるなんてしょっちゅうです。仕掛けの置き方が絶妙なんです。なのでなかなか止め時が見つからない。操作もキビキビしていてずっとプレイしていたくなる快適さです。


それとお馴染み「スーパーマリオ オデッセイ」も素晴らしい。私はNINTENDO64の「スーパーマリオ64」が大好きで、それ以降のマリオがあまりしっくりこなかったのですが、今作は実に良く出来ています。操作性もマップも良く出来ている上に、今作のキモである「帽子を投げて当てるとそのキャラクターに変身できる」というギミックが新鮮。敵キャラにもなれるし、フィールド上の普通の動物にもなれる。アクションの幅が一気に広がります。
ただ、マリオデはまだ序盤しかプレイできていないんですよ。なぜなら今はまだゼルダをプレイしているから。なぜ昨年の春に出たゼルダを今頃プレイしているかというと、春夏はPS4で手一杯だったのよ。で、10月くらいからゼルダをプレイし始めたら、楽しくて止まらない。年を越してもまだプレイしています。今年の年越しソフトもゼルダでした。マリオは後日のお楽しみ。


そんな好調のSwitchですが、先日また面白そうな新製品の発表がありました。「Nintendo Labo」という作品なのですが、ちょっと説明しにくいのでこちらの動画をご覧下さい。


Switchの超優秀なコントローラを使って、新しい遊びを提案してきたわけです。長く遊べるかどうかは別として、発想として素晴らしい。特に小さなお子さんがいるご家庭ならば知育玩具としても優秀なのではないでしょうか。
最近の私はSwitchもPS4もソフトはダウンロード販売で買っているのですが、コレは久々にパッケージで買うコトになりそうです。

触れば触るほどハードの優秀さとソフトの質の高さがよく判るSwitch。どちらかといえば複数で遊んだ方が面白そうなソフトが多いのですが、もちろん一人でも大丈夫。ボディの小ささも含めて万人にお勧めできるマシンです。そろそろ品薄も解消されてきているようなので、気になっている方はゼヒ!