2015/03/20

地テシ:067 東急プラザ渋谷閉館の巻

いやあ、最近の大阪・梅田の変貌振りは凄いですねえ。大阪生まれ大阪育ちの私ですが、東京に引っ越してからはたまにしか帰りませんので、その変わりように追いつけません。
とはいえ、JR大阪駅の拡張と阪急百貨店の改装は理解しました。なるほど、こうなりましたか。広くてキレイになりましたね。まあこの辺りまでは把握していたんですが、今度は阪神百貨店が改装ですって! もう、梅田エリア全部が改装しちゃうのね。まあ、戦後から70年、高度成長期から50年、バブル景気から25年、そりゃまあ都市も新陳代謝しますからねえ。都市計画を考えると変革はまとめて起こるのでしょう。

さて、東京でも色々と変化が起こっています。例えばこの春には交通網が変わりました。JRの上野東京ラインが開通したり、首都高の中央環状線が全線開通したりしましたね。
しかし、大阪梅田のような都市丸ごとの変化と言えば渋谷でしょう。今、渋谷エリアは大変革の真っ最中なのです。以前にも書きました通り、東急百貨店と東急東横線ホーム跡と銀座線渋谷駅がまとめて再開発されるのです。ていうか、その周りもまとめて再開発されるのです。これを大変革と呼ばずにどう呼びましょう!

その大変革の一環なのでしょうか。渋谷駅の西側にあります東急プラザ渋谷が49年の歴史に幕を閉じ、解体・再開発されます。閉館は3/22。そして、現在6階では「東急プラザ渋谷 タイムスリップギャラリー」が開催中です。ていうかこの記事もっと早く書けば良かった。今週末までじゃん!


白根記念渋谷区郷土博物館が所蔵する明治期から昭和期の渋谷を写した写真パネルとか、華やかなりしディスコブーム全盛期をイメージした空間とか、狭い空間ですが貴重な資料が一杯です。基本的には撮影禁止なのですが、昭和中期の渋谷駅を再現したジオラマは撮影可だったので撮ってきました。


どう、このリアリティ! 今はなき東急東横線のかまぼこ屋根や東急文化会館のプラネタリウムの丸屋根や都電網も再現されています。もちろん当時の渋谷を私は知りませんが、なんかこう、グッときますよね。


なお、ここに展示されていて撮影不可な過去の渋谷の風景写真ですが、渋谷区教育委員会が発行している写真集「渋谷の記憶」で見ることができます。シリーズでI〜IVまで出ておりまして、渋谷区役所とか白根記念渋谷区郷土博物館とか渋谷マークシティの4Fにあるクリエーションスクエアしぶやで買うことが出来ますよ。
今週末に渋谷方面に出掛ける用事のある方は、是非東急プラザ渋谷にも寄ってあげて下さい。ちなみにこのフロアは3/22の15時までの営業らしいですよ。
http://shibuya.tokyu-plaza.com/eventinfo_show/

2015/03/18

地テシ:066 Apple Watchの巻

長かった「真田十勇士」も全公演が終わり、いや実は大して長くもなかったのですが、体力的に中々ハードだったもんですから終わってホッとしております。たくさんの御来場ありがとうございました。ていうかご報告が遅くなりましてすみません。終わりましたよ。とっくに終わっていますよ。大丈夫ですか? いや、私が言う言葉ではありませんね。すみません。
公演中はバタバタしたピリピリした気分でしたが、いまではなんだかノンビリした毎日です。落差が大きすぎて自分でもビックリしています。舞台を観に行ったり、東京地形フィールドワークしたり、病院行ったり図書館行ったりする毎日ですが、最近はあるゲームにハマったりもしています。そのゲームについてはまた今度。

さて、先日ついに「Apple Watch」の詳細が発表されましたね。一般のニュースにも取り上げられ、気になっている方も多いのではないでしょうか。あれ、なんだろう? 普通の時計とは違うのかな?
世間的に徐々に認識されつつあるウェアラブル端末。腕時計型やブレスレット型、メガネ型などの、直接身につけるタイプの情報端末ですね。様々なセンサーが内蔵されていて、スマホと連携するコトによって様々なデータを記録、閲覧するコトができます。
メーカー、機種、端末によって違いますが、ランニング時に運動量や消費カロリーを計算したり、移動した位置情報を記録したり、心拍数を確認したりするコトができるようです。端末によってはスマホの外部インターフェースとして電話をしたり音楽を聴いたりメッセージ確認などもできるようです。へー。

なんだかいつもと違ってローテンションで雑な解説ですみません。正直、私も皆様と同じ程度にしか理解しておりません。なんでか? それは私がこれらのウェアラブル端末に興味が無いからですね。
いや、興味はあるんですよ。ただ、腕時計やブレスレットが苦手なんです。手首に何かを巻いているとイーッとなるのです。アトピー持ちなので痒くなってしまうというコトもありますし、若い頃から着けていなかったので慣れていないというコトもあるのでしょう。だからこそずっと懐中時計を愛用しているのです。
そんなワケで、手首に巻くタイプの端末、Apple Watchにも他社の端末にも今ひとつ真剣になれないんですね。持っていたら結構役に立つんだろうなとは思うのですが、導入には至らないんです。やはり苦手意識でしょうか。

同時に発表された新しいMacBookやMacBook Air、MacBook Proにも特に食指は動きません。いくら薄くて軽くても、画面が小さいとグッとこないんですよね。大画面主義ですから。ただ、新規格ポートであるUSB-typeCは気になりますけど。
詳しくはこちら。
http://japanese.engadget.com/event/apple201503/articles/

さあ、そんなカンジの初春。花粉が飛んだり、大寒波が来たり、急に暖かくなったりと気象的にも慌ただしい日々ですが、皆様体調にはお気を付け下さいね。

2015/02/07

地テシ:065 真田丸の巻

ああ、気がついたらまた「真田十勇士」の東京公演も終わり、名古屋公演も終わり、大阪公演が始まっていましたね。2015年も一月が終わり、時の流れの速さを感じるお年頃です。

「真田十勇士」東京公演はまあちょっと色々とありましたが、名古屋公演は無事に終わり、無事に大阪公演の幕も上がってラスト10ステージを切りました。来週には久しぶりに福岡にも行きますが、なんともバタバタしたスケジュールなのが残念です。

ですが、大阪公演ではちょっと時間に余裕がありまして、休日には大阪観光ができました。観光っつったって大阪で生まれ育った私ですから今更わざわざ行きたいところも少ないのですが、今回は「真田十勇士」ツアー。となれば真田幸村関係のポイントは押さえておきたいところですね。
今年は大阪夏の陣から400年。そして来年にはNHK大河ドラマで「真田丸」が放映されるコトも決まり、大阪城近辺では異様な盛り上がりを見せていますよ。商魂逞しいとも言えますが、地域活性は重要なのだとも思います。何と言いましても、ちょっとしか興味のない人がより深く興味を持つキッカケになることも大事です。

というワケで、幸村フィーバー溢れる大阪を散策です。まずは幸村終焉の地である安居神社へ。

 

天王寺のすぐ北、一心寺の向かいにある神社ですが、一説にはこの神社の境内で休んでいるところを討ち取られたとか。それを記念してか石碑と銅像もありました。

続いては真田丸跡地へ。大河ドラマのタイトルになるほど有名な場所ですが、何しろ数ヶ月で造られて消えた出丸ですので、比定地が確定していません。諸説ある中でも有名なのは三光神社でしょうか。以前にも行きましたが、今回改めて訪れてみました。














幸村の銅像とともに真田の抜け穴と言われる洞窟入り口があります。この辺りから明らかに土地が隆起しているので、確かに出丸っぽくもあるのですが、ちょっと東過ぎるという説もあります。

そして幸村の墓のある心眼寺へ。こちらも真田丸跡地と伝承があり、諸々の文献も合わせると、こちらの方が信憑性があります。


















まあ、いずれにしてもこの辺りに真田丸があったことは確かなようです。住所で言えば天王寺区餌差町ですが、すぐ隣には真田山町もあり、まあ、この辺でしょう。アバウトに言えばこの辺り一帯です。確かに土地が凸凹していてそれっぽいからそれで良いじゃないですか。


















そんなこんなの真田ツアー。今年から来年に掛けて盛り上がっていく地域だと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

2015/01/04

地テシ:064 2014年の写真 落ち穂拾い その四

えー、皆様、明けましておめでとうございます。いよいよ2015年。なにがいよいよなんだか判りませんが、いよいよです。ええと、強いて言えば劇団☆新感線がいよいよ35周年ってコトでしょうか。なので35周年記念特設ページが新年早々公開されましたね。
http://www.vi-shinkansen.co.jp/35thAnv/
このページでは35年間の公演チラシがどんどん遡って表示されるのですが、その中に何枚か私がデザインもしくはデザイン協力したモノも何枚か混ざっているのが感慨深いですね。
そして次回公演の特設サイトも公開されました。
http://www.g-v-g.com
ゲストも発表されて、なんだか楽しくなって参りました。まだまだ先の話ですが、どうぞご期待下さい!

そして昨年末の、そして「真田十勇士」の稽古大詰めの忙しい時期に、そして何故だか急に自分の写真ファイルを公開して参りました落ち穂拾いシリーズ。そしてホントになんでなんだか。そして予想通りですが、やっぱり昨年中に終えるのは無理だったようですね。そして年越しちゃいました。そしてそれもまた良いでしょう。
そんな落ち穂拾いもキリがないので今回で最後です。

まずは阿佐ヶ谷の写真。JR阿佐ヶ谷駅前から南に延びる阿佐ヶ谷パールセンター商店街。行ったことがある方なら、屋根付きのアーケードにもかかわらず、微妙にうねっているのをご存じでしょう。実はココは、古道好きにはよく知られている通りでして、鎌倉街道の名残といわれているのです。
鎌倉街道というのは、鎌倉時代に関東地方に張り巡らされた街道のコト。将軍家に何かあった時には「いざ鎌倉」と馳せ参じるために整備された街道です。
その街道も時代と共に廃れていったワケですが、部分的にというか、結構な割合で残っているのです。ただし、大通りとしてではなく、割と細い住宅路として残っているケースが多いのですが。
この阿佐ヶ谷パールセンター商店街もその一つと言われていて、祖師ヶ谷大蔵辺りから埼玉県大宮方面に抜ける街道があったんだそうです。その名残で妙にうねっているんですって。

その商店街の一角に庚申塚が祀られています。


庚申塚というのは道の分岐点とか村の入り口とかに置かれる塚でして、天孫降臨の際に道案内した猿田彦神にちなんで三猿が彫られたり、青面金剛が彫られたりしています。要するに、重要な道しるべの役割を果たしていたんですね。


つまり、この十字路は、鎌倉街道と、それに直交する道との重要な交差点だったと推測されます。かように庚申塚は古街道を探すのに有力な証拠となるんですね。
この庚申塚の写真を撮っている時に、地元のおばあさまに話しかけられました。そんな写真を撮っている人が珍しかったんでしょうね。
おばあさまは御年83歳。その割にはとてもしっかりした矍鑠としたおばあさまでした。で、おばあさまの話では、昭和20年の東京大空襲の折、新宿方面から青梅街道を通って避難してきた人々が、阿佐ヶ谷南部の交差点で右折北上し、このパール商店街(当時はもちろん商店街はなく、ただの道だったそうですが)を通って埼玉方面に疎開していったそうです。つまり、当時としては重要な街道だったんですね。その名残がパール商店街ってコトです。なので、微妙にうねっているんですね。


すぐ横にはけやき並木で有名な中杉通りが通っていますが、こちらは戦後に整備された大通りなのでキッチリ直線です。今でこそ中杉通りがメインストリートですが、かつてはパール商店街のうねった道こそが埼玉方面へ抜ける街道だったってコトですよ。やはり地元の古老との会話が一番信用できますね。偶然の出会いでしたが貴重なお話を聞くことができました。




さて、昨年の写真紹介の最後はこちらの二枚。ええと、とりあえず写真をご覧下さい。


皆さんご存じ、iPhone6とiPhone6 plusが発売されたのは昨年9/19、つまり「ラストフラワーズ」大阪公演中です。こちとら公演中で忙しいワケですし、旅先ですから気軽に買うワケにもいきません。しかし、気にはなるワケです。
今までのiPhoneシリーズでは、極端には大きさは変わりませんでした。iPhone5で縦長にはなりましたが、横幅はほぼ同じ。全体としては多少の変化でした。しかし、6では丸々一回り大きくなった上に、6plusに至っては二回り大きくなったのです。この変化は大きいですよ。いや、大きくなったからって大きな変化とは限りませんが、今回のは大きく変化です。しかし、その変化の具合が判らない。店頭に行けば本物があるでしょうから手に取って確かめることもできましょうが、だからこちとら本番中なんだってば。

同じように思っている人も多かったんでしょうね。ネット上に新しいiPhoneの実サイズ線画を公開しているサイトがありました。これはいい。なので、それをプリントアウトしてダンボールに貼り付け、切り取って並べてみたのが先ほどの写真です。
これならば直感的にサイズが分かります。厚さもほぼ本物と一緒。村杉蝉之介さんがお持ちのiPad miniもお借りして、大きさを比較してみたんですね。これは判りやすい。
重ねてみた方が判りやすいですかね? ではこちらをどうぞ。


発売されてから三ヶ月以上経ちますから、既にご購入の方、店頭で触ってみた方も多いでしょうが、私にとっては大事な比較写真なんです。なぜならまだ買ってないから。なんだかバタバタしてまだ買ってません。その内に買うとは思いますけど。

このダンボール模型、「ラストフラワーズ」関係者のiPhoneユーザーの中でも好評でして、へー、こんなサイズなんだとか、やっぱり大きいねとか、結構皆さん食いついて頂いたのですが、そしてその食いついた人々の中には阿部サダヲさんや宮藤官九郎さんもいたのですが、まさかTVCMがこのお二人だとは気付きませんでした。なんか恥ずかしいじゃないですか。そんなお二人にダンボール模型を見せていただなんて、ねえ。

えー、そんなこんなの昨年写真。今年も色々散歩したりしながら面白いモノを見つけたいと思います。どうぞ今年もよろしくお願い致します。

2014/12/29

地テシ:063 2014年の写真 落ち穂拾い その三

今日ご紹介するのは渋谷駅と白金高輪駅近辺の写真ですよ。あ、どちらも渋谷川・古川沿いですね。いや、行ったからさ。そして面白かったからさ。ご紹介したくて。


今年の春に上演されました「蒼の乱」の東京公演会場は渋谷ヒカリエの東急シアターオーブ。そのロビーからすぐ下の渋谷駅が見下ろせます。ここ最近は渋谷駅が大改造中でして、大がかりな工事が行われております。その工事も上から見下ろせたのね。
そして、その工事の一つが渋谷川の流路変更工事。


渋谷川というのは渋谷駅のすぐ横というか下というか、まあその辺りを流れているのですが、渋谷駅南端までの上流は暗渠です。その暗渠の、渋谷駅真下を流れている部分をちょっと移動させようという工事ですね。小規模な瀬替えです。

渋谷川はかつてあった東急百貨店東横店東館の真下を通っていました。この部分です。


なので東館には地下売り場がなかったことは有名です。その東館も現在取り壊し中でして、その工事を上から見てみた写真です。その跡地にビルを建てるため、渋谷川が邪魔だったんでしょうね。そのための瀬替えです。

そのちょっと南側のバスターミナル部分でも工事が行われていました。


渋谷駅東口バスターミナルですね。写真の左端にチラッと渋谷川が見えています。普段はフタがされていて見ることができない暗渠部分です。数十年ぶりにあらわになったというワケ。
この工事はすぐ南側の歩道橋(国道246号沿いのヤツ)からもよく見えました。


現在もまだ工事中のようですが、この写真はずいぶんと前ですから、もう渋谷川暗渠は見えないかもしれません。


また、今年の夏のある日、JR恵比寿駅から地下鉄白金高輪駅まで歩いたのね。天現寺とか北里病院の辺り。もちろん用事があったからなんだけど、その途中で色々と面白いモノを見つけちゃったのよ。
この辺りは昭和20年の戦災もくぐり抜けた土地でして、昭和な建物が多く残っています。広尾、白金というと高級住宅地の印象ですが、古川(渋谷川下流)辺りにはこんな風景が残っているんですね。


なんとも風情を感じる立派な木造住宅。どうやら「きえんきえら」というダイニングバーだそうで、大正7年築の建物だそうです。こちらのリンクからgoogleマップで店内も見られますよ。
https://goo.gl/maps/YGNOM

さらにもうちょっと東に行くと、いかにも昭和な看板建築の商店も現役でした。


そして、昭和のスターと言えば草刈正雄さん。平成の現在でもこういった形で現役です。


ナイスなコピー。このCMも話題になりましたね。



いずれの写真も恵比寿三丁目交差点と白金一丁目交差点を繋ぐ都道305号線で撮りましたよ。
そして白金高輪駅に到着すると、その改札前にはこんなレリーフが。


ええと、一見抽象的な前衛アートに見えるかもしれませんが、地形好きならお判りでしょう。そう、白金高輪駅近辺の高低差を表したレリーフです。等高線になっているんですね。真ん中の黒い線が東京メトロ南北線。で、オレンジの部分が低いところ、左の白い部分が高いところの白金、右の高いところが高輪です。ダイナミックな高低差が数々の名坂を作り出している土地ですね。

ホントに渋谷川界隈は見所が多いんです。色々と歩きました。渋谷川、古川と開渠になっているところはもちろん、宇田川、河骨川、穏田川、笄川、いもり川などの暗渠となっている部分もあらかた歩き回りました。なんのご褒美もありませんが。まあ、ただ歩きたかっただけですね。

えー、そんな感じで今年の写真ファイルをご紹介してきましたが、キリがないので次回で最後にしましょうか。そしてそれは年内に上げられるのでしょうか。それもまた謎です。