2020/08/16

地テシ:164 「Ghost of Tsushima」の巻 後編

えー、明日8/16(日)夜9時のTBS日曜劇場「半沢直樹」にちょっとだけ出演しております。7年振りに帰ってきた大人気ドラマの続編でして、歌舞伎俳優の多さでも話題を集めております。が、主演の堺雅人さんも含めて小劇場系の俳優が多く出ているのも注目です。第四話までは古田新太くんに池田成志さん、山崎銀之丞さん、戸次重幸さん、土田英生さん、加藤啓さんなどに加え、ミュージカル系や新劇系も多いですね。なんか知り合いが多くて見ていて楽しいのですが、第五話には私も出ることになってしまいました。他にも山西惇さんや八十田勇一さんなど、公演中止になってしまった舞台俳優が次々と!
あ、「若様組まいる」でも一緒だった入江甚儀くんも出てるよ!
それと、後藤ひろひとさんが原作のWebマンガ「やめとけ! チキンマン」(主婦と生活社)に応援コメントを書きました。後藤さん原案のよわよわヒーローと脱力モンスターが闘ったり闘わなかったりする、無料で読めるマンガですのでよろしく!

さて、前回はオープンワールドゲームの魅力をお伝えしましたが、いよいよ「Ghost of Tsushima」についてですよ。時は鎌倉。元寇によって壊滅した対馬全域を舞台に、ただ一人生き残った武士である境井仁(さかい・じん)が、跋扈する蒙古軍や無法者たちをバッタバッタと斬りまくるゲームです。
広大な対馬の至る所に蒙古軍の砦があり、島中を蒙古兵が巡回している中、仁と愛馬の一人と一匹が対馬を走り回ります。いつでも閲覧できる地図は、始めこそ全面が雲に覆われていますが、仁が通過したところから雲が晴れて明らかになっていきます。町や寺、野営などが点在しており、そこでは島の住人が暮らしていて、鍛冶屋や鎧屋などが営業しています。島のあちこちに生えている竹や麻を集めれば店で装備を強化できるトコロは名作「the Witcher 3」っぽくもあり、ストーリーを追いながら各地の拠点を開放していくところは人気作「アサシン クリード」っぽくもあり。オープンワールドの名作を巧くまとめたような作りになっています。



残された最後の武士である仁は武士らしく正面から闘おうとしますが、敵に見つかると捕虜が殺されてしまったりするために、仕方なく暗殺という手段を採り入れなくてはならなくなります。そして「冥人(くろうど)」として、蒙古軍からは恐れられ島民からは頼られる存在として噂が広がっていくのです。
とはいえ、それらの戦い方は自由に織り交ぜられます。まずは暗殺で敵の数を減らし、ある程度まで減ったら姿を現して乱戦に持ち込むこともできます。
このゲームで特徴的なのは「一騎打ち」システムでしょう。敵の一団と出逢った時に一騎打ちを申し込むことができます。すると一人目の敵と睨み合い、△ボタンを押しっぱなしにし、敵が打ちかかってくる直前にボタンを放すコトで一太刀で斬り捨てることができます。スキルをレベルアップすると続けて三人まで斬り捨てられます。コレが決まると圧倒的に有利になるのですが、敵もフェイントを交えてきますので中々タイミングが難しい。失敗すると一気に体力が削られる上に、一対多の乱戦になってしまうので、何としても成功させたい。息を止めて半目になって敵の動きを見つめ、斬られる寸前に△ボタンを放して斬り捨てる。この瞬間がこのゲームで一番気持ちの良い瞬間かもしれません。
闘いが終わった後、タッチパッド上で指を右に滑らせると、血振り(刀の血を振り落とす)をして納刀します。実は、この操作は必要ないんですよ。放っておいても仁は勝手に納刀します。ですが、尺八が鳴る中、敵が倒れ、血振りをして納刀するという一連の動作をやりたくなるんですね。劇団☆新感線の座員として、やはりこれは外せません。

また、ストーリーの要所での強敵との一騎打ちでは特別の演出が施されます。睨み合う二人の剣士、仁の背中越しに敵にフォーカス、敵にカメラが寄って抜刀、仁の手元にズームイン、ゆっくりと鯉口を切る。騒ぐ風、揺れる薄。いかにも時代劇にありそうな一コマですが、よく考えれば西部劇の決闘も同じ構造です。黒澤映画が大好きなアメリカのクリエーターが、多大なるリスペクトを込めて美学を求めた作品です。

美学といえば、映像の美しさも特筆モノです。薄のなびく平原、赤や青の花一色に染められた草原、夜空に輝く月、高くそびえる峰。時代劇映画や、「HERO」などのチャン・イーモウ監督の中国映画で見られる美しい絵作りが印象的です。そこら中に死体が転がっている殺伐とした光景と対照的に息を呑むほどに美しい自然描写。仁の心の葛藤や、殺戮の繰り返される重いストーリーとのバランスを取るために必要なのかもしれません。

このように、随所に時代劇リスペクトの感じられる今作ですが、個人的には以前にご紹介した「STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー」と似た印象を持っています。剣を主体としたスタイリッシュなアクション、攻撃よりも受け流しからのカウンターが有効なデザイン、色味やアングルに凝った映画的な見せ方。
そもそも、「STAR WARS」自体が黒澤映画に影響を受けまくって作られているのですから当然といえば当然です。時代劇や中国映画、西部劇やマカロニ・ウェスタンなど、こだわりの強い作品の要素を巧く取り入れて、レスポンスの良いアクションと重厚なストーリーを組み立てていったことが成功の要因ではないでしょうか。

他にも、風などの表現を巧く利用したプレイヤーの誘導とか、異様に早い読み込み時間とか、金色の鳥やキツネを追っていくと重要なポイントに辿り着けるとか、ついでにキツネを撫でることができるとか、膨大な収集要素とか、それぞれに特殊な能力のある鎧とか、能力は変わらないが見た目が変わる笠・鉢巻き・鞘などの数の多さとか、物凄く細かく設定できるフォトモードなど、様々な手法でプレイヤーを飽きさせない工夫が凝らしてあります。
軽快で流麗な剣戟が楽しく快適にプレイできるというワケですよ。買うかどうか迷っているあなた、コレはオススメですよ。

最後に、このゲームをプレイした方には是非とも見て頂きたいのが、長崎県観光課が作成したこちらの特設サイトです。ゲームの解説に加えて、ゲーム内で見られる風景と、元となった対馬の景色が対比して紹介されています。場所によってはかなりリアルに再現されていたりするので、「そうそうコレコレ!」って気分になって対馬に行ってみたくなるハズですよ!



この動画がゲーム中で描かれる神社っぽい感じ。対馬の霊峰・白嶽の頂上なのですが、このような岩場や美しい景色がゲームにも反映されております。

結構な長い時間プレイしてきたつもりですが、どうやらまだ半分くらいのようです。9月頭までには終わらせて「Marvel's Avengers」に備えたいですね。先日配信された体験版的なベータ版でも相当に面白かったですよ。


2020/08/09

地テシ:163 「Ghost of Tsushima」の巻 前編

前回ご報告致しました、今年10月に上演&配信が決定したヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style「浦島さん」「カチカチ山」ですが、原作となるのは太宰治の「お伽草子」です。皆さんご存じのいわゆる昔話とはひと味もふた味も違います。しかもそれを倉持裕さんと青木豪さんに翻案して頂くのですから、相当に違ったモノになると思われます。どんなモノになるのかは是非客席(もしくはご自宅のPC)でご確認下さい。東京公演だけではありますが、今作は全ステージオンライン配信がございますので日本全国(どころか全世界)でご覧頂けますよ!
それと、たくさんの方に見て頂きました「まこトラベル」ですが、現在第二回を作成中です。もっと多くの方に見て頂けるようにもう一度貼っておきましょう。



さて、そんな私が毎日チマチマとプレイしているゲームが「Ghost of Tsushima」です。大変注目度が高く、前評判もよく、そして実際に売り上げも評判も良いこの作品。もちろん私もダウンロードデラックス版を予約して買いましたよ。黒澤映画を超リスペクトした、剣戟アクションのオープンワールドゲームで、しかも製作したのは私も大好きな「inFAMOUS」シリーズを作ったSucker Punchというメーカーなのですから、買わないワケがない!



オープンワールド? ええと、ゲームに詳しくない方にザックリと説明致しますと、オープンワールドというのは近年のゲーム業界で名作が連発されているシステムでして、広大なエリアを自由に移動しながら、自由気ままなスタイルで、自由な順番でストーリーを進めて良いという、まことに自由なゲームです。

これだけ自由なのですから、いきなりクソ強い敵が闊歩しているエリアにも行けるけど、だからといって行っても勝てるワケはないので、ソコは上手いこと誘導してくれるワケです。メインのストーリーを辿るミッションと、膨大な数のサブクエストが用意されており、スタート地点近辺から順番に進めていくといい感じで自分が強くなっていくように作られております。しかし、サブクエストを無視してメインミッションだけを進めることもでき、相当に手強いですが最短クリアを目指したりもできるのです。そのあたりが自由という由縁です。
とはいえ、次のミッションを進めるために広大なフィールドを進んでいると、野良の敵がいたり、能力開放クエストが発生したり、村人からサブクエストを依頼されたり、もうとにかく様々なイベントが次々に発生するので、飽きることなく広い世界を満喫できるのがオープンワールドの特徴です。

また、オープンワールドのゲームでは善悪どちらの立場にもなれるというパターンも多いですね。権力者側について反乱者を討伐しても良いし、反乱軍について権力者を制圧しても良い。どちらにもつかず、ただただ戦場を引っかき回しても良いし、闘わずにひたすら魚釣りとかタクシー運転手をしていても良いなんてゲームもあります。ま、ストーリーは進まなくなっちゃいますけども。
「inFAMOUS」ではカルマ値というパラメーターが導入されていて、敵の兵士を殺すか殺さずに拘束するか、市民を無視するか命を助けるかでカルマ値が変わり、ストーリーにも影響するという設定でした。



で、「Ghost of Tsushima」ではどうか。パラメーターとしては設定されていないのですが、「武士らしく闘う」か「冥人(くろうど)として闘う」かという選択が求められます。選択といっても0-100ではなく、適度に混ぜながら闘えるのですが、要するに「正々堂々と正面から闘う」スタイルと「暗殺を狙って隠れて闘う」スタイルのどちらを多くするか、の配分が求められるのです。
それによってストーリーが分岐するというコトは無さそうです、今のところ。ただ、プレイヤーの気の持ち方の変化は発生します。対馬の武士が全滅した中、武士らしく闘うか隠れて闘うかという気持ちの部分を問われるのです。
どちらのスタイルにしてもメリットとリスクがあります。対馬で唯一生き残った武士として葛藤する主人公がどう闘っていくかを選べるのが面白いトコロですね。

と、オープンワールドゲームの解説から軽く「Ghost of Tsushima」に言及したところで長くなってしまいました。内容については次回! 取り急ぎ、チャンバラファンは絶対に買った方がいいですぜ!



2020/08/04

地テシ:162 「浦カチ」と「神州無頼街」やるよ! の巻

うわあ! 忘れてた! 今日が告知の日でしたね! もう昨日だけど! 何の? コレの!

ヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style「浦島さん」「カチカチ山」上演決定!

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎「神州無頼街」2022年春 開催決定!

先日のWOWOW「劇場の灯を消すな!」の中でも皆が言っておりました通り、劇場でナマの演劇を上演したいというのが我々演劇人の願いです。実際に、このような厳しい状況の中、様々な演劇団体が工夫を凝らして公演を行っております。
しかし、自分が舞台に立てるのはまだしばらく先だなあと思っておりました。が! この企画によって、その願いが現実のものとなりそうです。

「神州無頼街」の話はともかく、「浦カチ」に至ってはホントに割と最近になって聞いた話ですので、ちょっと半信半疑でしたが、公式発表されると中々に緊張しますね。もちろん、どちらの企画も長期間に渡る制作部の地道な努力が結実した結果でもあります。本当にありがとうございます。

それぞれリンクを見て頂ければ詳細が判りますが、「浦カチ」は太宰治の「お伽草子」を元に、倉持裕さんと青木豪さんという信頼のブランドの劇作家さんに翻案して頂いた作品です。「浦島さん」には福士蒼汰さん、羽野晶紀さん、そして私が出演、「カチカチ山」には宮野真守さんと井上小百合さんが出演。もちろん演出はいのうえひでのりです。みんな知り合いというのが心強い。
こちらは客席数を減らしての劇場上演に加えて、全ステージオンライン配信もあります。しかも劇場は夏秋公演を予定していた東京建物Brillia HALLなんですからテンションも上がるってもんでしょ!
「神州無頼街」は今年の夏秋公演として予定されていた演目を、二年後の2022年に延期開演することが決定致しました。数多くのキャスト・スタッフのスケジュールをすりあわせるのに苦労したとは思いますが、延期とはいえ上演できることが決まったのは本当に嬉しい限りです。
ツキドクロの上弦と下弦のそれぞれを背負って立ったお二人が「同時に同じ板の上に立つ」のはしばらく先になりますが、それまで楽しみにお待ち頂きますようお願い致します。


7月にも様々な企画が公表されましたが、この8月には他にも色々とお知らせできる事柄が用意されております。なにかしらのワクワクをお届けできればそれに勝る嬉しさはありません。どうぞお楽しみに!





2020/08/02

地テシ:161 サンシャイン劇場の思い出 の巻

本日、8/1にWOWOWさんの連続企画「劇場の灯を消すな!」の第二弾である劇団☆新感線×サンシャイン劇場編がオンエアされましたね。私の「勝手に劇場案内」はともかく、放談や座談会や進行役の中谷保坂、そして素晴らしい朗読劇など、懐かしの劇場で語られる多くの言葉が想い出深く、感慨深いものがありました。ちなみに、見逃した方には9/23に再放送がありますし、WOWOWメンバーズオンデマンドならいつでも見られますよ!
「勝手に劇場案内」では割と行き当たりばったりで喋っているので、やたらと噛みまくっているのはどうかご容赦下さい。なにしろ人前で喋るのも久しぶりでしたんでね。

舞台となったサンシャイン劇場には本当に様々な思い出があります。近年、一作品あたりのステージ数が増えているのでステージ数では判りませんが、作品数ならば一番数多く立った劇場だと思います。新感線だけでなく、キャラメルボックス関係などでも何度もお世話になりました。初めてサンシャイン劇場の舞台に立たせて頂いたのは1991年の「仮名絵本西遊記」ですから、もう30年近いつきあいになります。

「劇場の灯を消すな!」の中でも色んな人による様々な思い出が語られていましたが、まだまだ語られていないエピソードがあるんですね。要するに、どうでもよいけど忘れられない思い出がたくさんあるんですよ。

かつては東京宿泊を取ってもらえなかった時代がありまして、友人宅などに分宿していたのですが、サンシャイン劇場に出られるようになった頃からウィークリーマンションを取ってもらえるようになりました。高田馬場駅近辺に大きなウィークリーマンションがあり、そこを定宿のようにしていましたね。毎日、高田馬場駅と池袋駅の往復です。
予算の関係で一人一部屋というワケにもいかず、二人で一部屋でした。ルームメイトは右近健一くんだったり乾肇くんだったりしましたが、劇場で出たお弁当の余りをもらって帰って、宿で食べたりしておりました。
誰かの部屋に集まって酒を飲んだり、「男の料理大会」なんてイベントが開かれたり、つい騒ぎすぎてしまってとなりの部屋からカベを叩かれたり。今思えば、遅れてきた青春みたいな感じだったのかもしれません。

我々が高田馬場を定宿にしたコトをキッカケに、関西の劇団の多くが東京に行く際には高田馬場を選ぶようになり、東京なのに関西の演劇人にバッタリ会ったりして、そのまま部屋で飲み会をするなんてこともありました。そこでは様々な人間模様が繰り広げられておりました。
詳しくは掛けませんが、餃子パーティーでボヤ騒ぎ事件とか、こちら七曲署事件とか、廊下占有事件とか、ベランダ経由移動事件とか、声を高田馬場に置き忘れてきた事件とか。ああ、これではサンシャインの思い出ではなく高田馬場の思い出になってしまいますね。

サンシャイン劇場はサンシャインシティという大型複合施設の中にあるのですが、一時期日本で最も高かったビル「サンシャイン60」や水族館や博物館、商業施設ALTAやALPAもありました。
当時、サンシャインシティ内に「美濃屋 文右衛門」という蕎麦屋が二軒あり、そこの「重ねあい鴨そば」がとても美味しかったのですよ。合鴨の風味の強い暖かいつけだれで食べる蕎麦が大人気でした。ある時の公演終了後、打ち上げまでの間に文右衛門で大食い大会が開かれたことがありました。重ねあい鴨そばを何枚食べられるかというイベントです。主催の古田くんが早々に脱落して全員の蕎麦代を払うことになったり、優勝したタイソン大屋くんが賞金をゲットしたり。なんともおおらかな時代でした。

また、サンシャインシティの敷地は元・巣鴨拘置所(巣鴨プリズン)でもありましてして、所内に処刑場があり、多くの戦争犯罪者が処刑された場所でもあります。当時、手伝いで出演してくれていた若い子が霊感が強くて、地下の商業施設を歩いていた時に「今、旧陸軍兵士とすれ違いましたよ」と言ったのは本気だったのか冗談だったのか。

今回、収録のために久しぶりにサンシャイン劇場の舞台に立ってみて、もちろん懐かしさはあるのですが、それと同時に新鮮さも感じるという、なんだか妙な気持ちになりました。「劇場感」が新鮮だったのです。「劇場」というものから思った以上に長く離れていたからかもしれません。
WOWOWさんの今回の企画「劇場の灯を消すな!」の通り、演劇というものは劇場で上演されてこそ最大の魅力を発揮します。なんとかして、皆様にまた劇場に足を運んで頂けますように努力をして参ります。
またいつか、劇場で皆様のお目に掛かれることを楽しみに、日々精進して参りたいと思います。それまで皆様もどうぞお健やかに。








2020/07/26

地テシ:160 「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」 の巻

7月下旬ともなりますと様々な情報が公開されていきますね。まずはWOWOWさんの連続企画「劇場の灯を消すな!」の第二弾である劇団☆新感線×サンシャイン劇場編が8/1にオンエアされます。サンシャイン劇場を舞台として(いや、もともと舞台なのですが)対談、座談会、朗読劇などで構成されます。私は「勝手に劇場案内」として、勝手に劇場を案内致しますよ。
そして、SSP企画として劇団40周年記念Tシャツや記念リラックスパンツも発売されます。そして何故だかバンソウコウも発売されますよ。私もデザインに参加しておりますので、気になる方はこちらを覗いてみて下さいね。
更に! 「偽義経冥界歌」のゲキ×シネ上映も発表されましたね。時期はまだ未定ですが、見て頂けなかった方も多い令和版偽義経がスクリーンで蘇ります。現在上映中の「けむりの軍団」共々よろしくお願い致します。

さて、前回はPS4「Journey to the Savage Planet」というゲームをお薦め致しましたね。小粒ながらキモカワイくて手頃なアクションアドベンチャーなんです。なんですが、実を言うと終盤に来て止まっております。それはもちろん「Ghost of Tsushima」に夢中だからです。
私が大好きな「inFAMOUS」というゲームを作っているSucker Punchというデベロッパーが作った、元寇をテーマとした対馬が舞台のオープンワールド剣戟アクションです。海外ゲームとは思えないほど和風な作りとクールで爽快なアクションが印象的な話題作です。こちらについても近々書きたいと思います。

さて、そちらではなくて、本日ご紹介したいのは昨年11月に発売された「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」です。Star Warsをテーマにした、しかし銃撃戦や空中戦はなく、あくまでライトセーバーとフォースに限ったストイックなアクションアドベンチャーです。
半年以上前の作品をオススメされても困るでしょうが、ずっと原稿を書きかけたまま止まっていたので仕方がありません。



時系列としては EP3とEP4の間。「銀河帝国の独裁の下、残されたジェダイたちは隠れて生きていた。主人公は若きジェダイで、存在がバレたために帝国軍に追われて逃げながらもジェダイを探す旅に出る」というストーリー。未熟な弟子という設定なので、ストーリーを進めるごとにジェダイの技を覚えて、徐々に強くなるというのが判りやすい。
ライトセーバーによるアクションが中心である為に、敵の攻撃をはじき返したりジャストで防御して隙を狙ったり、中々歯ごたえはあるが決まると爽快な剣戟アクションが楽しい。また、敵のブラスターをはじき返してダメージを与えたり、フォースを使って吹き飛ばしたり引き寄せたりすることができるのもスター・ウォーズらしさが出ていて好感触です。

しかし、それよりも楽しかったのが探索要素。いくつかの個性豊かな惑星を巡りながらストーリーを進めていくのですが、その至る所に隠し通路と隠しアイテムが仕込まれています。もちろん、それらを見つけると主人公が強くなるので必死に探すのですが、それがまた楽しいんです。
本作ではホログラム風のマップがいつでも見られるのですが、マップに一工夫ありまして、「先に進めるエリア」と「行けるけどまだ行っていない扉」と「今の装備ではまだ行けない扉」が色分けされて見るコトができるのです。
コレによって、今はこちらに進んだ方が良いなとか、装備を調えてからあっちに行こうとか、冒険の段取りが組みやすいのです。また、それによって以前の惑星に戻る必要性も出てくるのです。

私はこういった探索系のオープンワールドが大好きでして、マップを埋めるとか、隠しアイテムを全て見つけるとか、そういうプレイが大好きなのです。
でね、この手のゲームではマップを全て巡ったり、隠しアイテムを全て見つけたりするとトロフィーという称号がもらえるのですが、意外とそういうのに執着しないプレイヤーもいるのね。
トロフィーの取得率については全世界のプレイヤーの合計が見られるのですが、この7月末でのデータでは、ストーリーをクリアした人が50.6%です。ゲームを始めた人がみんな必ずラストまでプレイするとは限りません。ちなみに、序盤のイベントまで進めた人は97.0%いるので、プレイしようという意思はあるようです。まあね、私も序盤でやめてしまったゲームはやまほどありますから、それを否定する気持ちはありません。

しかし、やり込み要素というか、細かな条件のトロフィーとなるとグッと取得率が下がります。
全てのジェダイ・スキルをアンロックしたのが9.9%、すべてのシークレットアイテムを集めたのが6.3%、すべてのマップを完成させたのが4.6%です。
つまり、全てのマップを完成させなくてもクリアできるのですが、マップは行き尽くさないと気持ち悪くなりませんか? もちろん、私はこれらのトロフィーを取得しています。いや、これは自慢とかじゃなくて、隠し通路がこの辺にあると判っていたら探したくなりませんか、という話なんです。
トロフィーを全部集める通称「トロコン」(トロフィー・コンプリートの略)というプレイスタイルがあります。もうゲームをしゃぶり尽くすようにプレイしないと気が済まないというプレイスタイルで、かなり難易度が高いのですが、私はそういうタイプではありません。実際,難しい条件で敵を倒すようなトロフィーは全然取れていません。
ただ! マップとアイテムだけは全部見つけないと気持ち悪いんですよ。皆さんもありませんか。ドラクエとかゼルダとかで、こっちは行き止まりだと判っていても行き尽くさないとムズムズするというあの感覚。ありますか。ありませんか。そうですか。

まあね、私もこの歳ですし、時間も限られていますから、最近はマップの全部埋めプレイもやっていなかったんですが、この「ジェダイ:フォールン・オーダー」はプレイの楽しさとマップの親切さに助けられて、いつの間にか全部埋めができてしまいました。

シビアなライトセーバー戦、クールなフォース、アクロバティックな移動アクション、手頃な謎解き、そして楽しい探索。スター・ウォーズ感あふれるカメラワークや音楽、小道具の数々も相まって、まるで映画をプレイしているかのような爽快さでした。

そして、このゲームで忘れてならないのが、頼りになる相棒であるドロイドのBD-1です。コイツが可愛い! 主人公の肩に乗るくらいに小さいのですがとても頼りになります。回復アイテムをくれるのも彼だし、マップのホログラムを見せてくれるのも彼です。隠しアイテムのヒントをくれたり、ストーリー攻略のホログラムを見せてくれたり、機械を動かしたり扉を開けてくれたりもします。まさに相棒。
そんなBD-1の魅力が伝わる動画がこちらです。



昨年末のゲームではありますが、PS4の能力をフルに使った美麗で爽快なゲームをお探しで、しかもスター・ウォーズがお好きならばオススメです!
あ、PS4の能力をフルに使った美麗で爽快なゲームをお探しで、しかも時代劇がお好きな方ならば「Ghost of Tsushima」もオススメですよ!