2020/03/25

地テシ:138 東京での「偽義経冥界歌」終了しました

3/19から再開した令和版「偽義」東京公演は、3/24に千穐楽を迎えました。約三週間もの休演によって、多くの皆様にご迷惑をお掛け致しましたことを改めてお詫びいたします。
本来ならば2/15から40ステージ行われる予定でしたが、半分の20ステージになってしまいました。昨年の平成版では東京公演が行われませんでしたので、今年の東京公演を楽しみにして頂いた方も多かったと思います。誠に申し訳ありません。

休演期間のチケットをお持ちだった方々、また、再開期間のチケットをお持ちであっても職場や同居ご家族への配慮からご来場を断念された方々など、見たくても見られなかった皆様も多いと思います。
ご来場頂きましたお客様にも、サーモグラフィカメラによる検温や、チケットもぎりのセルフ化、入場前のアルコール消毒、マスクの着用や手洗いの励行などのご不便をお掛け致しました。また換気によって寒い思いをされた方おられたのではないでしょうか。
皆様の様々なご協力によって、東京公演を終えられたことに感謝致します。カーテンコールでマスクをした大勢の皆様に拍手を頂きながら、つくづく演劇というのはお客様に見て頂かないと成立しないんだなあと再確認致しました。ご来場ありがとうございました。

4月には博多座に参ります。こちらもまだまだ予断を許しませんが、昨年の「けむりの軍団」に続いて福岡の皆様にお会いできることを願ってやみません。皆様のお目に掛かれることを楽しみにしております。


それともう一つ。再開後には会場での物販も中止せざるを得ませんでした。パンフレットを始めとするグッズをお買い求め頂けず、ご不便をお掛け致しました。
これらのグッズに関しては4/30までの期間、こちらのサイトで通信販売をさせて頂いております。今からでもグッズが欲しくなった方はどうぞ覗いて下さいませ。
パンフレットだけでなく、カワイイTシャツやトートバッグなどもあります。また、今回のグッズの中にコンパクトミラーがあるのですが、その理由はご観劇頂いた方ならお判り頂けることと思います。

とにかく大変な日常です。日常が大変というのはまことに困ったものですが、まだまだ油断は禁物です。我々の舞台でも油断が危険なんです。本番に慣れてきた頃に予想もしないミスをします。忘れたことのないセリフを忘れたり、間違ったことのない殺陣を間違ったりします。まさに一瞬の油断が危険を招きます。
これからも気を緩めることなく、最大限の注意をしながら普通の日常を送ることができる日々を迎えに行きましょう。

2020/03/19

地テシ:137 いよいよ再開「偽義経冥界歌」! の巻

さあ皆様! お待たせ致しました! 令和版「偽義経冥界歌」の上演が3/19から再開されます! 再開される予定です! 同時に、全国でのライブビューイングも3/19に執り行われる予定です。なお、千葉県のシネマイクスピアリ(18:00回)のみ中止となっておりますのでご注意下さい。また、ライブビューイングについてもチケットの払い戻しをしております。これらについての詳細は公式HPをご覧下さいませ。



そんなワケで上演が再開されるワケですが、再開に際してご来場頂きます皆様にもお願いがございます。
まず、お差し入れ、プレゼント、お花の類はロビーではお預かりできませんのでご了承下さい。また、出待ち、入り待ち等の行為もご遠慮下さいませ。
会場では劇場入り口での消毒、サーモグラフィカメラによる高熱者のチェック、チケットもぎりの簡略化、劇場内の消毒や換気など、様々な対策を行う予定です。
また、体調の悪いお客様にはご来場をお控え下さいますようお願い致します。
更に注意点としましては、劇場での公演グッズやオペラグラスの販売の中止、ACTカフェの休業、ブランケット貸し出しの休止など、様々なご不便もお掛け致しますが、これも感染拡大防止策の一環としてご理解頂きますようお願い致します。

その他、我々の行う対策や、ご来場頂きます皆様に是非ともご注意頂きたいことについては、劇団の公式発表をご参考にして下さいませ。

いずれも安全にご鑑賞頂くためのお願いでございます。ご不便をお掛け致しますが、なにとぞご了承下さいますようお願い致します。なお、換気の実施により場内の室温が下がる可能性もあります。ブランケット貸し出しも休止されますので、寒さ対策もお考え下さいませ。

キャスト・スタッフも同様の注意を致します。また、客席を使用した演出もなくし、全ての演技を舞台上に限定致しました。なんだかもう制約ばかりで申し訳ありませんが、なにとぞご容赦下さいませ。再開に向けてできる限り安全に、できる限りの対策を行いたいと思っております。



全世界で猛威を振るう新型コロナウイルス。パンデミック宣言だったり非常事態宣言だったり、とにかく先の読めない状況ではありますが、人間は日々生活を送っていかねばなりません。できる限り注意し、できる限り防御しながら、日常を取り戻していかねばなりません。皆さんもうがい手洗いマスクなど、どうぞお気を付けてお過ごし下さい。会場でお待ちしております!

2020/03/13

地テシ:136 KUTO-10の巻、と、散歩をしようよ! の巻

「偽義経冥界歌」の休演期間が延び、なるべく自宅に籠もっている私ですが、いやいや引き籠もってばかりではいけません。外に出てみましょう。散歩をしましょう。散歩ついでに娯楽も楽しみましょう。
てなワケで、以前にもご紹介した、私がチラシデザインをしているプロジェクトKUTO-10「なにわ ひさ石 本店」を下北沢シアター711に観に行ってきました。

受付で除菌スプレーをして下さるスタッフさんがおり、会場は開け放たれて換気されており、客席はゆとりを持った並びになっており、トイレに行けば帰りにまた除菌スプレーをして下さるまた別のスタッフさんがおり、ウイルス対応の空気清浄機が(開場時はフルパワーで、本番中は静音で)稼働しており、マスクをお持ちでないお客様にはマスクが配布されるという、実に念の入った対応が成されておりました。

作品は村角太洋さんお得意の緻密かつベタなシチュエーションコメディ。しかも新機軸である純和風のテイスト。老舗料亭の何気ない一日を何気なくなく見事に描きます。これがもう面白い! 多分、一般的にはベテラン男優三人(保、工藤、久保田)の円熟の技に注目が集まると思いますが、私はやはり華やかな女優三人(久野、松浦、古谷)の演技力に感心致しました。そしてストーリーテラーである長橋遼也くんの達者さにも。
こんなご時世ですから是非にとは申せませんが、もし気になっている方がいらっしゃいましたら足をお運び頂けますと幸いです。面白いんだから!
芝居をしたくてもできない私にとって、なんとも羨ましい公演でした。3/15までですよ!



しかしまあ、どうにも景気の悪い話ばかりの昨今。こんな辺境のブログでも哀しい話題ばかりです。いつもの軽薄な語り口も擦れんばかりです。だもんで、気を取り直してちょっとは楽しい話題に取り組んでみましょうか。散歩をしようよ! の巻。こんなカンジです。


どうも〜! 「偽義経冥界歌」休演中につき、ほぼ自宅で充電中の粟根です。さすがに運動不足になってしまうと思って、日々1〜2時間の散歩を楽しむ粟根です。散歩はこんな状況でも奨励されているレジャーの一つですので、嬉々として自宅の周りを散歩する粟根です。

普段からフィールドワークという名の散歩を楽しんでいる私ですが、そんな散歩マイスターの私が、そんなマイスターがあるのかとか思いながらも、名乗ったもん勝ちだとか思いながらも、こんなご時世だからこそ改めて自宅の周りの散歩をオススメします。自宅の周りなんて熟知している気がするじゃないですか。気がしてしまうじゃないですか。なんたって自宅の周りなんですから。
ところがですよ! これだけ散歩しまくっている私でも、まだまだ新たな発見があるのです。あっちゃうんです。

優れた作詞家であり司会者でありエッセイストであり、旅好きでも知られた永六輔さんには「知らない横丁の角を曲がれば、もう旅です」という名言があります。そうなんです。角を曲がれば、もう旅なんです。
試しに自宅から最寄りの駅までの道のりを思い浮かべて下さい。長年の経験から、こういう道順が最短距離だなという最適解が浮かぶと思います。あるいはコンビニに寄る場合にはこのコースだなとか、遠回りだけどなんとなく気持ちの良いお気に入りのコースだなとか、様々な道順が浮かぶと思います。
さて、そのコースには数多くの交差点があると思いますが、その中に一度も曲がったことのない方向がありませんか。あるはずです。無いと思ってもそれは気付いていないだけです。道は無数にあります。あっちゃうんです。
時間に余裕のある時に、曲がったことのない角を曲がってみて下さい。その角を曲がる必然性はありません。だって遠回りになっちゃうから。でも、あえて曲がってみて下さい。そこには見たことの無い景色が広がっています。広がっていますったって、それは単なる街の景色です。普通の景色です。でも、見たこと無いでしょ。どこも同じような街の景色でも、そこに人が住んでいて生活があって日常を送っているんです。それぞれの人々がそれぞれに暮らしている、同じような、でも違った生活。その街角にはそれぞれの個性があるのです。

そうそう、皆さんは「歩く」という行為を単なる移動手段だと思っていませんか? 確かに移動手段ではあるんですが、ここに「注意深く観察する」という手順を加えるだけで、散歩が「フィールドワーク」に進化するのです。
例えば道に面した住宅を見てみて下さい。戸建て、アパート、文化住宅、マンション。様々なタイプの住宅が並んでいます。それぞれの個性を楽しむだけでも随分と楽しめます。やたら門柱が豪華な邸宅、なんだか配管が物凄いアパート、玄関先にむっちゃ花が棚になっている住宅、なんか出窓がギザギザしたマンション。
建築学とか都市景観論とか、難しいコトは置いておいて興味本位でも楽しめる街歩きです。住民のご迷惑にならないように注意して、チラチラジロジロお楽しみ下さいませ。

更にマニアックなフィールドワークのコツをお教えしましょう。家々の個性ではなく、大まかな土地の個性を楽しむんです。そして考えるんです。
この辺りは戸建てが多いのに、こっちの方は古いアパートが多いな。この道は直線なのに、こっちの道はなんだか微妙に曲がっているな。この辺りはちょっと高台だけど、こっちの方はちょっと低いな。なんでだろうな。
そういうコトを楽しめるようになると、あなたはもう散歩マイスターです。勝手に散歩マイスターを増やしてしまいます。定義もよく判らないモノを増やしてしまいます。でも、そういうのが散歩の楽しみなんですよ。
土地には個性があって、なんとなく同じような建物が集まってしまうんです。それが、土地の持つ地霊(ゲニウス・ロキ)です。土地の歴史です。詳しく知りたい方は鈴木博之先生の「東京の地霊(ゲニウス・ロキ)」(ちくま学芸文庫)をお読み下さい。

普通の街並みを、普通に楽しむ。興味を持って眺めてみる。それこそが散歩の楽しみですし、更に心肺能力や足回りの強化にもなります。小難しく言っていますが、要するに散歩は楽しいってハナシですよ。
キチンと対応さえすれば、新しい未知のウイルスだって怖くありません。怖くないハズです。必要以上に恐れずに、でも最大限の予防を行って下さい。そして次の時代を生きていきましょう。それが生活です。普通の生活をしてやろうじゃないですか。

次回は「ゲームをしようよ!」の予定です。書きたいんです。書きたいんですけど書けるかどうか。書くつもりではありますので、どうぞお楽しみに!

2020/03/11

地テシ:135 「偽義経冥界歌」の更なる休演延長のお知らせ(3/10)

先日、新型コロナウイルスの更なる感染拡大を防ぐため、政府の要請に添う形で2/28〜3/10の期間の休演をお知らせ致しましたが、更に3/17(火)までの期間を引き続き休演とすることになってしまいました。
公演を楽しみにして頂いていた皆様には誠に申し訳ありません。また、発表が遅くなりましたことも合わせてお詫びいたします。ギリギリまで最適の解を求めての結果です。なにとぞご容赦下さいませ。

チケットの払い戻しに関しては、公式ホームページのこちらをご覧頂きますようお願い致します。
購入元によって方法が異なりますので、ご注意頂きますようお願い致します。

我々も3/12からの再開に向けて準備を進めていたのですが、このようなことになってしまって誠に残念です。楽しみにして頂いていた皆様には大変なご迷惑をお掛け致しますが、なにとぞご理解賜りますよう伏してお願い申し上げます。


日々報道される新型コロナウイルスに関するニュースに、皆様も心を痛めておられることと思われます。影響は日常生活にも及び、不安で不便な毎日をお過ごしのことと思います。確かにこんな日々では娯楽は不要不急でしょうが、だからこそ、そんな娯楽を普通に楽しめる通常が戻ってくることを願ってやみません。
皆様に再会できる日を楽しみにしております! それまで皆様もどうぞお健やかに。健康第一!

2020/03/05

地テシ:134 プロジェクトKUTO-10「なにわ ひさ石 本店」の巻

前回にもお伝えした通り、新型コロナウイルスの更なる拡大を防ぐため、「偽義経冥界歌」は2/28〜3/10の期間を休演とさせて頂いております。ご来場予定だった皆様には重ねてお詫びを申し上げます。
該当公演の払い戻しに関しては、3/10(火)の夕方に、劇団☆新感線公式ホームページなどで発表されます。遅くなってしまい申し訳ありませんが、なにとぞご容赦頂きますようお願い致します。


そういうワケで、私は連日自宅にて休養中です。映像作品を見たり、積まれたゲームをこなしたり、近所を散歩をしたりする日々です。この機会に気になっていた舞台を観に行こうと思ったりもしたのですが、多くの公演が我々と同様に休演となっておりました。
先日発表された政府の方針に沿う形で、2月末から3月上旬に行われる多くの様々な行事、イベント、ライブ、そして演劇公演が中止を余儀なくされたのは皆様もご存じの通りです。もちろん要請ですから強制ではありません。
それによって色々な混乱が生じています。公演を続行すべきか、中止にすべきか、演劇界でも様々な意見が発信され交換されています。そして各カンパニーの状況や劇場の事情を考慮し、それぞれの対応が順次発表されております。
しかし、続行にしろ中止にしろ、各主催者が熟慮の上で決定したことです。それぞれには、それぞれの、事情がある。それを忘れてはなりません。


そんな中、私がチラシデザインを担当した大阪の劇団・プロジェクトKUTO-10「なにわ ひさ石 本店」の公演が行われます。
大阪公演は本日3/5(木)〜8(日)に心斎橋ウイングフィールドにて、東京公演は3/12(木)〜15(日)に下北沢シアター711にて。どちらもちょっと見つけにくい場所にある劇場ですので、詳しくは公式HPにて御確認下さい。


上演に当たっては最大限の注意を払い、劇場の換気・こまめな消毒・入場制限・スタッフのマスク着用などを徹底し、空気清浄機の設置なども行うようです。

作・演出はシチュエーションコメディを得意とする京都の劇団・THE ROB CARLTONの村角太洋さん。私も村角さん作・演出の作品をこれまでに二本拝見しましたが、どちらも緻密でオシャレな構造なのに、関西らしいユルくてベタな笑いもふんだんに組み込まれており、とても楽しい作品でした。今回は大阪の料亭を舞台とした「懐石喜劇」に挑戦するそうで、また違った魅力が出そうです。

ついでにチラシ作成時の裏話でもしましょうか。実は最初は、表側にはベテラン男優三人(工藤俊作・久保田浩・保)の写真を大きく使っていました。裏面の下の方にある写真です。
で、表側がほぼ出来上がったところで裏側の作成に掛かってみると、カメラマン・山田徳春さんの撮影した女優さん達の写真が素晴らしくて、できるだけ大きく使いたくなって、その内にこっちが表の方がいいんじゃないかとか思いだして、だもんでそちらをB案として2パターンを提出したのです。


その結果、工藤さんが選んだのがB案でして、しかも「女優さんの写真を上側にして下さい」という注文付きでした。そして完成したのが上にあるチラシです。
どう! この三人それぞれの素晴らしい表情! 真ん中の勢いのあるのが久野麻子さん、右側のキリッとしたのが松浦絵里さん、左のオトボケなのが古谷ちささん。いやあ皆様素晴らしい。この写真のためのチラシです。私の中では、この三人が主役なんです。
もう男優陣はどうでもいいですよ。おじさんばっかりだし。私は断然女優さん達を楽しみに観に行きますよ。

なお、皆様も舞台などを観に行かれます場合には是非とも体調を整えた上で、マスクの着用や手洗い・うがいの励行などの自衛策を取って頂きますようにお願い致します。クラスターを発生させないことが拡大防止に繋がると考えられます。

そんなワケで、大阪と東京の皆様、もしもよろしければ、観に行ってあげて下さい。やるも勇気、やらないも勇気。こんなご時世だからこそ娯楽も大事。そんなコトを考えている、自宅で悶々としている粟根でした。