2017/02/10

「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

ちょっと短く映画の話を。

今日、ティム・バートン監督の「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」を、「4DX」で見てきたのですが。




ダーク・ファンタジーでもSFでもある不思議なこの作品と、色んなギミックのある4DXとの親和性の高さに驚いたので、思わず書いてしまいました。詳しく書かないけど、もうね、凄いよ!

公式ページはこちら。

イギリスで、爆撃から逃れる、という設定から、コニー・ウィリスのオックスフォード大学史学部シリーズを思い出したりしました。こちらも面白いので、是非。

2017/02/07

【緊急告知】ゼータクチク vol.2「春宵・読ミビトツドイテ」

ええと、急に決まったことなのですが、「スキップ」の前に、三月下旬にも舞台に出ることになりました。


ゼータクチク vol.2「春宵・読ミビトツドイテ」
3/22(水)〜26(日)
池袋・cafe&bar木星劇場

https://twitter.com/teamhandy_aorz
チケットのご予約はこちらから↑


「真田十勇士」の時に殺陣を指導して頂いたTEAM HANDYさん。ACTACTIONというアクションバリバリの公演も行っていらっしゃるのですが、それとは別に、小さなスペースでの芝居公演を行っているのが、このゼータクチク。

その第二弾に出演することが決まりました。本当に、突然に。
演出はいつもお世話になっているリリパットアーミーIIのわかぎゑふさん。出演はTEAM HANNDYの草彅智文さんと亀山ゆうみさん。そして植本じゅねと私。

ホントに小さな劇場でして、キャパは30人くらい。目の前がステージです。その分、濃密な体験となることでしょう。

これだけの情報ではどんな舞台になるのか、想像がつかないかもしれません。大丈夫。私にもよく判りません。なにしろ急に決まったもんで。

どんな舞台になるのかは、徐々に判っていくと思います。ていうか、私が知りたいです。
週末は混んでいるから、前半がオススメですよ!




2017/02/05

地テシ:091 もうちょっと音楽の話を

春に上演されますNAPPOS PRODUCE「スキップ」の公式HPで、作・演出の成井豊さんと共演の岡田達也さんとの座談会が掲載されました。まだまだ先の公演ですが、徐々に情報が出ていきますので、ジリジリとお楽しみください。
http://napposunited.com/skip/
さらにもう一つ、春の予定が飛び込んできましたが、それについては次回!

さて、私の好きな音楽を紹介していくシリーズですが、そんなシリーズだったのかと私も驚いていますが、松重豊さんの番組・FMヨコハマ「深夜の音楽食堂」に出てしまったお陰で音楽談義が止まらなくなってしまいました。すみません。まさにチラシの裏というか、「今これをプレイしているよ。今のジョブはこれ」みたいな話になってしまっていましてすみません。音楽ネタはこれで一旦終了するから!


昨年の秋に定額制音楽サービス「Spotify」が日本でも始まりまして、丁度ツアー中で長いホテル暮らしだったもんですから重宝させて頂きました。そして今でも家ではずっと垂れ流しに聴いています。
あくまで個人的にはですが、同じく定額サービスであるApple Musicよりも使いやすいように思います。できることはほぼ同じなのですが、プレイリストに含まれる曲数がSpotifyの方が多くて垂れ流しにしやすいんですよ。
あと、Apple Musicだと、自分のライブラリと一括に管理されちゃうから、自分で買った音楽かどうかが判りにくくなってしまうのがちょっと困るってだけなんですけどね。

そんなワケで、Spotifyのお陰で今まで全く知らなかったアーティストが芋づる式に発見できて、嬉しいやら忙しいやらの日々です。ただ、レアすぎてタワレコにもamazonにもCDがないのが多くて困っています。


さて、なぜだか始まっちゃった好きなアーティストをただただ羅列するシリーズの洋楽篇です。あまり幅広くすると大変なので、「深夜の音楽食堂」でご紹介したアシッド・ジャズからソウル、クラブミュージックのあたりからにしましょう。
番組ではFive Point PlanShirma RouseGURUをリクエストしましたが、詳しくはこちらを。
http://awanemacoto.blogspot.jp/2017/01/088117oa.html


まずは、Shirma Rouseと同じくSweet Soul Recordsからアルバム「The Golden Sessions」をリリースしているWeeland & the Soul Collective



ヨーロピアン・アーバンソウルということで、オシャレかつグルーヴィ。ヨーロピアン・ソウルといえばイタリアのCamera Soulや北欧AORのOle BørudSamuel Ljungblahdもカッコイイですよ。


ヨーロッパ繋がりで、イギリスのブレイクビーツ、ファンク系のFlevansもクールです。



ベーシストらしいのでカッコイイベースラインも印象的なのですが、何かのサンプリングっぽいシンプルなドラムループがカッコイイ。こういうスネアの音が大好きなんです。あるよね、スネアの音だけで好きになる曲。



それから、アシッド・ジャズで忘れてはいけないバンド・Incognito。ていうか、アシッド・ジャズを流行らせたのはIncognitoのリーダー・Blueyですからね。



アシッド・ジャズ系では、他にもThe Brand New HeaviesDown to the BoneJames Taylor QuartetCorduroy、さらにはJamiroquaiなどが定番系。あと、最近知ったのがBrooklyn Funk Essentialsthe Rebirth



ジャズ・ファンク系ならまずはHerbie Hancock! 他にもJohn ScofieldSpeedometerthe New Mastersoundsthe Baker Brothersなど、枚挙にいとまがありません。私が大好きだから!
ちょっと変わり種では、ベースレス・オルガントリオ・Souliveは各メンバーのソロや別バンドも含めてカッコイイ。





ファンク系ではニューオーリンズの暴れ馬・Galactic



ファンク系ならJBことJames BrownBootsy Collinsを始め、最近ではMark RonsonFunkshoneCookin' on 3 Burnersなんかが超ファンキーでお薦めです。


ええと、ホントにたくさんただただ羅列しましたが、何か気になるアーティストがございましたら検索してみてくださいませ。ほとんどが何らかの方法で試聴できるはずです。SpotifyとかApple MusicとかYou TubeとかSoundCloudとかでね。

2017/01/27

地テシ:090 さらにちょっと音楽の話を

松重豊マスターのFMヨコハマ「深夜の音楽食堂」にゲストで呼んで頂いたこの冬ですが、ちょっと音楽について色々と考えた冬でもありますので、松重さんとの会話に出てきた最近お気に入りのアーティストのことを忘れないうちに書いておこうと思います。

すでに二週続けて音楽の話をしちゃったけど! もういいよって思うかもしれないけど! あんまり興味ないんだけどとか思われてるかもしれないけど! こういうのは勢いですからね。ザッとサクッとご紹介しておきます。


まずはつい先日ニューアルバムを発表したばかりのSuchmos。一般のニュース番組に取り上げられたり、軒並みの音楽雑誌の表紙を飾ったりしている、今話題のバンドです。キーワードとしてはやはりジャズ、ソウル、ヒップホップをミクスチャーしたバンド、という取り上げられ方が多いようです。

中でも有名なのは、ホンダのVEZELのCMで使われたこの「STAY TUNE」ではないでしょうか。



でも、個人的にはこちらの「MINT」の方が好きなんですけどね。



グルーヴィーなバックトラックと、スモーキーなヴォーカル。これからも注目のバンドだと思います。


また、私の直前に番組のゲストとして来たCeroさんも格好いいんですよ。



リラックスした雰囲気の中にもちょっとひねくれた感じの漂う、クセになるテイストのバンドです。これもまた新しいJ-POPのカタチなんじゃないかなとか思います。


そして、松重さんもイチオシのポストロックバンド・D.A.N.



揺蕩うような不思議なビートなのに緊張感あるトラック。同じく日本のバンドであるSPECIAL OTHERSとか宇宙コンビニとかに近いストイックな魅力があります。







女性ヴォーカルも忘れてはいけません。番組では「舌足らず系」とか言っていますが、いわゆるウィスパーヴォイスですね。カラスは真っ白のヤギヌマカナさんを形容する時に舌足らず系と表現しましたが、その系統の声が好きなんでしょう。
有名な人で言えばカヒミ・カリィさんとかCHARAさんとか、ああいう囁き声でちょっと舌足らずな感じ、たまらないんですよね。

ウィスパー系といえば、最近のアーティストでは番組でも言っていた相対性理論とかパスピエとか流線型とか。
他にもフレネシとかi-depとかLampとか。
もう羅列しているだけですけども。気になる人は検索してみてください。全部カッコイイから!


あと、相当に昔の曲で、しかもそれほど有名なアーティストではないのですが、miyako kobayashiさんのウィスパーヴォイスは大好きでしたねえ。




ああ、邦楽を紹介するだけでいっぱいになってしまいました。では、洋楽はまたの機会に。ていうか、ただ私の好きな曲を垂れ流しているだけなんですけどもね。

2017/01/26

地テシ:089 続・ちょっと音楽の話を 《1/24OA対応版》

テレビ東京「バイプレイヤーズ」(毎週金曜深夜OA)第二話も面白かったですね。今回は遠藤憲一さんと松重豊さんの二人がフィーチャー。共演NGな二人?ってのもありそうでコワい。でも、ラストトークで光石研さんが言っていた「館山で何かあるんですか!」の時の、キャストスタッフ全員の爆笑が感慨深い。


そんな松重豊さんがマスターを務めるFMヨコハマ「深夜の音楽食堂」。例の漫画原作ドラマ「孤独のグルメ」(これもテレ東だ)のヒットからグッと知名度が上がった松重さんですから、こういう番組名なんだと思います。
思えば我らが座長いのうえひでのりが演出を務めたプロデュース公演「忠臣蔵ブートレッグ」(1995年)に松重さんがご出演なさった頃からの知り合いでして、長いつきあいではあります。とはいえ、舞台共演は「流れ姉妹〜たつことかつこ〜」(2005年、2010年再演)の一回しかありませんが、それ以来ドラマの仕事で一緒になったり出演舞台を見に行ったりするたびに、最近のオススメ音楽を教え合うという仲なのです。

そして1/24は二回目のOAでした。前回が洋楽だったので、今回は邦楽。といってもヒットチャートを賑わすような方向ではなく、ちょっとひねくれた邦楽さんたちでしたが、まあしょうがないよね、私がひねくれてるから。


一曲目は松重さんの選曲でRonny Jordanで「Heaven」(アルバム「At Last」収録)。



先週の最後の曲であるGURUの「No Time to Play」でもギターを弾いていたロニー。どうやら私が松重さんにご紹介したようです。覚えてないけど。
このRonny Jordanはジャズをベースに、フュージョンとかアシッドジャズとかクラブミュージックに広がる幅広い音楽を手がけているんです。端正で粋な音楽というのでしょうか、派手に強く出すのではなく、玄人好みのクールなギタリストです。オクターブ奏法を駆使するあたりがウェス・モンゴメリーを思わせるテクニシャンですよね。


その後からは、今、そしてこれから注目されそうな若いバンドをリクエストさせて頂きました。
二曲目は昨年デビューしたばかりの謎の覆面ユニット・Nulbalich(ナルバリッチ)で「NEW ERA」(アルバム「Guess Who?」収録)。デビューアルバムとは思えない程完成されたアルバムからのシングル曲。ドリーミーにディレイの効いたシンセと伸びやかなヴォーカルから始まるオープニングからエレピへと続く導入部がカッコイイ。ハネたバウンス系のリズムに乗った曲のなかでも楽器の出し引きが巧妙で、4コードと3コードループのシンプルな構成なのに飽きさせない作りになっています。



覆面ユニットなので、個人なのかバンドなのかすら判りませんが、見事な構成と手慣れたアレンジからタワレコなどでも大プッシュされており、早モノが好きな人々から注目されております。今後の作品にも注目です。


三曲目は2010年に札幌で結成されたポップなファンクバンド・カラスは真っ白で「ハイスピード無鉄砲」(ミニアルバム「すぺくたるごっこ」収録)。ハスキーでポップな女性ヴォーカルとファンクでパンクなバックトラックが闘うような不思議な音楽性が魅力的でとても気に入っていたのですが、残念ながらこの3月で活動を休止するようです。
http://acrowiswhite.com/news

「ハイスピード無鉄砲」というタイトルがなんとも語呂が良い。メンバーのテクニカルで確かな演奏技術とふわっとしたヴォーカルとが相まってこれからが楽しみだっただけに解散するのは残念です。



あと、こちらの「fake!fake!」という曲もカッコよくて、アニメのMVが超可愛い!



先週、今週と改めて聴いてみると、静かに始まってから、ドンッとバックトラックが入るタイプの曲が多いコトに気付きました。多分私がそういう曲が好きなんでしょうね。


さて、最後の四曲目は、ここにきて何故だか昔の曲を。高橋幸宏さんで「La Rosa」(アルバム「Saravah!」収録)。



このアルバムが発表された1978年はYellow Magic Orchestraがデビューした年。YMOといえば言わずと知れた日本のテクノポップバンドの元祖でして、そのメンバーである細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏の三人は、日本の音楽業界の中心に居続けるビッグネームです。YMOは日本のみならず世界でも注目されたのですが、そのデビュー直前に、この三人はすでにこの「Saravah!」において共演を果たしていたのです。

ユキヒロさんのフランス趣味が前面に押し出されたこのファーストソロアルバムは、オシャレで流麗でポップな名作です。中でも細野さんのベースプレイが圧巻!

細野さんのベースプレイが大好きなのはことあるごとに書いてきましたが、その中からかつて連載していたメールマガジン「貧弱ユビキタス」で細野さんがリーダーだったバンド「ティン・パン・アレー」について書いた文章を転載してみます。

『メンバーのテクニックも抜群です。キレがあるのにタメのある林立夫のドラムス、クリーンな音のストラトなのに妙に粘りのある鈴木茂のギター、控えめながら全体を包み込む松任谷正隆のエレピ。しかし、やはり特筆すべきは細野晴臣の恐るべきベースでしょう。いや、別に速弾きってワケでもないし派手ってワケでもない。でも、かすかに修飾音符が入る独特のフレージングと、正確無比なタイム感が物凄いんですよ』

荒井由実(ユーミン)さんの名曲「卒業写真」についてはこう書いています。

『例えば名曲「卒業写真」を聴くと、よく知ったメロディーとユーミンの声に心を奪われます。ホントに良い曲だ。卒業式で歌った方も多いかもしれません。でも、改めて聴くとバックトラック(伴奏)が物凄いコトになっていますよ。特にベース。細野さんが弾くベースラインが、ややもすれば歌の邪魔になる程に跳ねまくっています。でも、今までは気にならなかった。と言うことは邪魔にはなっていないんです。邪魔ではないんだけど、一度ベースが気になるともうそこから耳が離せません。もしオリジナル音源をお持ちの方がいらっしゃったら、一度ベースにだけ注意して聴いてみて下さい。ビックリするくらい跳ねていますから!』

細野さんのベースプレイを紹介したくて、でもさすがに「卒業写真」では有名すぎるから、この「La Rosa」を選んだんだと思います。ココでも細野さんの天才的なフレージングが光ります。もちろんユキヒロさんの軽快なドラムとアレンジも手がける教授の粋なキーボードも印象的です。

今回も番組公式ブログにて収録の模様をレポートして頂きました。
http://blog.fmyokohama.jp/yashoku/2017/01/17-ccb6.html
私のつたないおしゃべりをきちんとフォローして下さっています。ありがとうございます。

音楽好き仲間である松重さんと、久しぶりに思う存分音楽談義をさせて頂いて楽しかったんですよ。またこのような機会があればと思います。
お聴き頂きました皆様、ありがとうございました。まだの方は、公式HPから一週間以内ならタイムシフト視聴が可能ですよ。